第IV章の補題7.3や定理7.5の証明が選択公理も冪集合公理も必要としなかったことに注意しよう. そこで, \(L(\alpha)\) の階層について反映定理(第IV章定理7.5)の成立することが \(\mathrm{ZF}-\mathrm{P}+\mathbf{V}=\mathbf{L}\) から証明できる. 与えられた無限順序数 \(\alpha\) に対して, \(L(\alpha^+)\) は系4.12により \(\mathrm{ZF}-\mathrm{P}+\mathbf{V}=\mathbf{L}\) をみたすので, 補題4.4および補題4.5により《関係 \(<_L\) によって集合全体が \(\mathbf{ON}\) と同型に整列順序づけされる》と主張する文 \(\phi\) をもみたす. \(L(\alpha^+)\) に相対化された第IV章定理7.5を階層 \(\langle\,L(\beta)\,:\,\beta<\alpha^+\,\rangle\) に適用すれば, \[ \alpha\leq\beta<\alpha^+\land \phi^{L(\beta)} \] をみたす順序数 \(\beta\) が存在する. \(\langle L(\beta),\triangleleft_\beta\rangle\) と \(\langle\beta,{<}\rangle\) が順序同型なので \(|L(\beta)|=|\beta|\) であり, また \(\beta<\alpha^+\) より \(|\beta|\leq|\alpha|\) である. 以上のことから \[ \big|\alpha\big|\leq \big|L(\alpha)\big|\leq\big|L(\beta)\big|=\big|\beta\big|\leq\big|\alpha\big| \] となって \(|\alpha|=|L(\alpha)|\) となることがわかる.