\(\textrm{c.c.}(\mathbb{P}) = \omega\) であると仮定する.すなわち \(\mathbb{P}\) は可算な反鎖はもたないが、任意の自然数 \(n\) について,濃度 \(n\) の反鎖をもつものとする.
まず,\(\mathbb{P}\) はアトムをもつ.もしもたなければ,可算な反鎖を帰納法により,容易に得ることができる.(具体的には,任意の元 \(y\) を取り,\(y\) がアトムでないことから,\(x_0 \leq y \wedge y_0 \leq y\) なる互いに両立しない元 \(x_0 , y_0\) を取り,同様に \(n \in \omega\) に対して \(x_n , y_n\) が与えられているときには,\(x_{n+1} \leq y_n \wedge y_{n+1} \leq y_n\) なる互いに両立しない元 \(x_{n+1} , y_{n+1}\) を取る.このとき \(\{ x_n : n \in \omega \}\) が可算な反鎖である.)
\(\mathbb{P}_\alpha = \{ p \in \mathbb{P} : p\) は\(\mathbb{P}\) のアトム \(\}\) とおく.\(\mathbb{P}\) の反鎖 \(A\) を \(\mathbb{P}_\alpha\) の部分集合であるうちで極大なものとして一つ取る.\(|A|=m \in \omega\) とする.
このとき,\(A\) は \(\mathbb{P}\) の極大反鎖ではない.( 極大反鎖であったと仮定する.\(\mathbb{P}\) は濃度 \(m+1\) の反鎖をもつのでその一つを \(B\) とする,部屋割り論法により,\(B\) のある \(2\) 元 \(b_1 , b_2\) が \(A\) のある元 \(a\) とそれぞれ両立する.すなわち,\(r_1 \leq b_1 \wedge r_1 \leq a \wedge r_2 \leq b_2 \wedge r_2 \leq a\) である \(r_1 , r_2\) が存在する.ここで,\(a\) がアトムなので,\(r_1 , r_2\) は両立し,\(b_1 , b_2\) も両立する.これは \(B\) が反鎖であったことに反する.)
アトムでない元 \(y\) で \(A \cup \{ y \}\) が \(\mathbb{P}\) の反鎖であるものをとる.\(y\) がアトムでないことから,\(x_0 \leq y \wedge y_0 \leq y\) なる互いに両立しない元 \(x_0 , y_0\) を取る.このとき,\(y_0\) はアトムでない.(もしアトムであれば,\(y_0\) は \(A\) のある元 \(a\) と両立し,\(y\) と \(a\) が両立することになって \(A \cup \{ y \}\) が反鎖であることに矛盾する.)
同様に \(n \in \omega\) に対して \(x_n\) とアトムでない \(y_n\) が与えられているときに,\(x_{n+1} \leq y_n \wedge y_{n+1} \leq y_n\) なる互いに両立しない元 \(x_{n+1} , y_{n+1}\) を取る.このとき,\(y_{n+1}\) もアトムでないことは \(y_0\) に対して示したのと同様に確かめられる.
このとき \(\{ x_n : n \in \omega \}\) が \(\mathbb{P}\) の可算な反鎖である.これは矛盾である.よって,\(\textrm{c.c.}(\mathbb{P}) \neq \omega\) である.
問題文訂正 : \(\textrm{c.c.}(\mathbb{P})\) の定義が,「 \(\mathbb{P}\) が \(\theta\)-c.c.をもたない最小の基数 \(\theta\)」となっていますが,「 \(\mathbb{P}\) が \(\theta\)-c.c.を『もつような』最小の基数 \(\theta\)」が正しいようです.