\(\mathcal{B}\) を可算なブール代数とする.
(補題0) : \(\mathcal{B}\) は無限な反鎖を持たない.
(証明) : 無限な反鎖 \(A \subset \mathcal{B}\) が存在したとする.\(\mathcal{B}\) が完備ブール代数であるので,各 \(S \in \mathcal{P}(A)\) に対して \(\bigvee S \in \mathcal{B}\) が存在する.ここからは \(\forall S,S' \in \mathcal{P}(A) (S \neq S' \rightarrow \bigvee S \neq \bigvee S')\) を示す.これが示されれば \(|\mathcal{P}(A)| > \aleph_0\) によって,\(|\mathcal{B}| > \aleph_0\) となって矛盾してしまうため,無限な反鎖 \(A\) が存在し得ないことが示される.
\(S,S' \in \mathcal{P}(A)$を$S \neq S'\) なるものとする.\(x \in S\) かつ \(x \notin S'\) なる \($x \in \mathcal{B}\) が存在するとしても一般性は失われない.\(A\) の異なる元は互いに両立しないので,\(\bigvee S \wedge x = \bigvee_{a \in S} (a \wedge x) = x\) であり,\(\bigvee S' \wedge x = \bigvee_{a \in S'} (a \wedge x) = 0\) である.よって,\(\bigvee S \neq \bigvee S'\) である.
[F1]の結果により,\(\{ a_0 , a_1 , \ldots, a_{n-1} \}\) を極大かつ一番濃度が高い反鎖とする.このとき,明らかに \( a_0 , a_1 \ldots, a_{n-1} \) は全て [A1]の意味においてアトムである.
さらに補題を2つ示す.
(補題1) : \(x \in \mathcal{B}\) が,アトム \(a \in \mathcal{B}\) と両立するならば,\(a \leq x\) である.
(証明) : \(a \not\leq x\) であったとすると,\((a \wedge x') > 0\) である.\(a\) と \(x\) が両立するから,\((a \wedge x)>0\) である.\(0 < (a \wedge x) \leq a\) かつ \(0 < (a \wedge x') \leq a\) であり,これは \(a\) がアトムであることに反する.
(補題2) : \(a_0 \vee a_1 \vee \ldots \vee a_{n-1} = 1\).
(証明) : [D1]の解答内で証明した補題 “predense な集合の上限は1 である.”と,極大反鎖がその意味でのpredenseであることにより明らかである.