て日


2007年4月分


2007年4月30日月曜日/振替休日

午前11時ごろ、妻がかねてから目をつけていた空港通ぞいのマッサージ屋さんに行くことになった。なにしろ、託児サービス付きなのだ。妻子がマッサージ屋さんにいる間、俺は二軒となりのカフェで本を読みながら待つことにした。落ち着いたムードの広めの店内に、リラックス系のジャズが流れている。休日の午前中だからかどうだか、俺以外のお客さんは若い (といっても社会人ではあろうけど) 女性ばかり。だからもちろん、おしゃべりの声はするが、読書の邪魔になるほどではない。一時間ちょっとだがかなり充実した読書時間になった。ここ、町外れにあるので意外と穴場かもしれないな。だから、場所や店名やの詳しいことは、敢えてここには書かないでおこう。

その後、スーパーで昼食を買って松山総合公園でピクニック。【娘】の幼稚園の先輩のミオちゃんアヤちゃんの一家と遭遇。一緒に遊ぶうちに暑くなったからとアンダーシャツ姿になる娘三人。去年の同じ日にも、なんかそんなことをここへ書いたように思うけど、ミオちゃんは今年小四だから、さすがに大人たちが慌てた。女の子3人プラス【息子】(プラス俺)というメンバーで一時間近く遊び回っていたので、生後5ヶ月の赤ちゃんを連れたミオちゃんアヤちゃんのご両親に心配をかけた。ごめんなさい。


2007年4月29日日曜日/昭和の日

天気のいい休日は素敵だ。久々にジーパンをはいたのはいいが、合わせる靴がない。ゴム草履をはいて出かけ、まつちかで靴下を買って銀天街の靴屋に行き、スニーカーを選ぶ。黒いコンバースに決めて、履いて出られるように用意してもらい、美男けんちゃんのバイトするパスタ屋さんまで歩いて行って昼食。それから無印良品の店をのぞいて、遠藤青汁のスタンドでキウィと青汁のミックスジュースを飲み、ハーゲンダッツのアイスを子供らに食べさせて、円光寺の庭で子供を遊ばせて、妻が高島屋で口紅を買うのを市駅のロビーで野菜ジュース飲みながら待って、電車に乗って帰ったら、大変くたびれた。遅い昼寝をして、目が覚めてから気がついたら、金曜日から3連続で薬を飲み忘れている。今日のぶんだけ、あわてて服用。


2007年4月28日土曜日

ようやくインターネット接続ができたので、近頃すっかり「て日」の常連キャラクターになった感のある美男美女が、奨学金のネット申請のためにやってきた。妻のパソコンで申請をさせ、昼飯に妻の手料理を食わせた。美男美女が帰ったあと、ニトリに行ってテレビを乗せるコーナーボードを注文し、雑貨を少し買った。

夕方から、吹奏楽の練習。三週間ぶりなので、ウォーミングアップを普段以上に丁寧にやる。考えてみれば、スケール練習でも何でも、速く演奏できることより、息の長いゆっくりのテンポで、いい音で正確に演奏できることのほうがよほど大切だ。練習後の晩飯は、衣山の久留米ラーメン松山分校。


2007年4月27日金曜日

今週も、夕方はピアノのレッスン。俺のあとにもう一人、大人の生徒さんが来ることになったみたいだから、これからは遅刻しないようにしなくっちゃ。レッスン後、ミスドでお土産を買って電車で帰宅。


2007年4月26日木曜日

戸締まりシステムのリコール工事、光通信網の設置工事、エアコンの工事と、家の工事3連発。おまけに【娘】の幼稚園の先生の家庭訪問もあった。

フレッツの今度の契約はフレッツ光プレミアムとかいうやつで、回線終端装置の先にもう一つ利用者網終端装置というやつがついて、これがどうやらルータやらDHCPサーバやらの機能を引き受けることになっているらしい。以前の契約では回線終端装置に市販のブロードバンドルータを直結して使えたが、どうもそうはいかないようだ。メインマシン二台は有線LANで接続し、他に無線LANのアクセスポイントを利用者網終端装置につないで使うことにする。しかしそれにしても、どこがどうプレミアムなんだろうな。


2007年4月25日水曜日

妻みろりと、「親戚の美男美女」こと けんちゃん かなちゃん の誕生日だ。うちに美男美女を呼んで「合同お誕生会」でお祝いしようという話にはなったものの、夜学生の授業が終わるのは午後9時半ごろ。うちの子供らの寝る時間になってしまう。昼間は昼間で、美男美女にはバイトがあり、俺には仕事がある。だが、美男美女は午後に空き時間がとれるというので、俺が午後3時前後から1時間ほど仕事を抜けさせてもらって帰宅して、部屋を片付けながら待っていたら、なんと美男けんちゃんがバイト先からうちに来る途中で迷子になったという。4時過ぎには俺は仕事に戻らねばならないのに、全員集合したのは3時40分過ぎだ。仕方なしに挨拶だけしてケーキを食わずに仕事に戻った。


2007年4月24日火曜日

夕方、電機店へ行ってLDKのエアコンを注文し、工事の段取りをしてもらった。その足で書店に寄り、伊藤清『確率過程』(岩波書店)を買った。これを読みながら、電車で帰宅。


2007年4月23日月曜日

妻子も戻ってきて、ようやく荷物も人間も揃っての新しい家での生活が始まった。


2007年4月22日日曜日

妻の実家で、朝飯と昼飯を担当。朝飯はオムレツ。昼飯はチャーシュー丼。その後、少し昼寝をして、夕方には義父の車で柳井港へ送ってもらい、ひとりで松山へ戻る。妻子はもう一晩残るそうだ。夜八時ちょうどに三津浜着。雨の中を伊予鉄三津駅まで歩く。

金曜の夜にも通った、かつての三津浜銀天街は、アーケードも撤去されてずいぶん寂しくなっている。昭和三十年代くらいまでの、古い時代の面影を色濃く残すタイムスリップ横町で、そういう ノスタルジーもの に弱い俺は、夕刻にここを歩くとなんだか背筋がぞくぞくするのだ。


2007年4月21日土曜日

妻の実家で手伝い。といっても、もっぱら子供の面倒を見た。近所の人がひっきりなしに出たり入ったり。この一週間というもの、【息子】はみなにかわいがってもらい、お菓子を食いまくっていたようだ。そして、進級と同時に一週間も幼稚園を休む羽目になった【娘】は、けなげにおねえちゃんらしく頑張っていた。子供二人を大人の都合にずいぶん付き合わせちゃったねえと、皆で反省。


2007年4月20日金曜日

ピアノのレッスンの月謝を払いに楽器店に行ったら、店内に九百万円のスタインウェイのグランドピアノと二百万円のボストンのセミグランドピアノ(というのか、形はグランドピアノだが奥行きが小さいやつ)が並んでいたので、お願いして触らせてもらった。それぞれに個性のある、どちらもすばらしい音だ。楽器店の社長に乞われるままに素人の分際で感想を言わせてもらったが、ボストンのほうが、発表会で演奏しようと思って練習しているショパンの『別れのワルツ』のイメージには合う。というより、スタインウェイは「き、きゅーひゃくまんえーん!!」という意識が弾く指を緊張させたせいか、ろくに弾けなかったというのが正直なところ。

仕事とピアノのレッスンが済んで、三津浜港から船に乗って山口県入り。妻の実家の用事で呼ばれているのだ。正直な話、この用件で呼ばれるのは、俺の存在が必要というより「一族が揃っている」ことが必要だという理由ではないかと邪推して、なんだか面白くなくて、それで道中かなり不機嫌だったのだが、夜の11時前に着いてみると、妻はまあ当然として、義父母もちゃんと起きていて (困ったことに【息子】まで起きていて)、それなりに歓迎してくれたので、機嫌を直してビールを飲んで就寝。


2007年4月19日木曜日

一転して快晴。花粉のシーズンも過ぎて、暑くも寒くもない。昨日までの荒天に洗われて風は澄み切っている。外に出て陽光を浴びているだけで幸せな気持ちになる。

だから、きょうはよく歩いた。うちからフジグランへ行って昼メシを食い、託児所へ預かってもらっていた品物を受け取りに行き、市民コンサートの事務所へ行き、そこから紀伊国屋書店まで往復し、さらに大学まで行って、さて明日の準備をしようと思ったときに電話のアラームが鳴った。おっと忘れていた。きょうは医者に行く日だった。時間もないので大学からJR松山駅まで市内電車に乗ったが、帰りは医者からフジグランまで歩いて食材を少し買い、それからまた歩いて家まで帰った。


2007年4月18日水曜日

昨日に引き続き寒くてたまらんので、とうとうオフィスでストーブ点火。

久しぶりにスペクトラムのレコードを (iPodでだけど) 聴いた。

W52Tは画面が大きく、テキスト表示でフォントの大きさが4段階に切り替えられていい。しかし、テキストファイルのサイズ制限やフォルダ内での表示順などは、2年以上前に買ったW21CAと同じく、まったく不便なままだ。どちらか一方でも改善されれば、青空文庫のデータを変換してW52Tで読めるんだけどなあ。

今日のところはひとまず、W52Tのテキストビューアで表示可能なサイズの、たとえば中島敦『名人伝』『山月記』などをコピーして楽しんだ。できればこの方式で、夏目漱石の『三四郎』や『我輩は猫である』を読んでみたいのだけど、ファイルサイズが大きいのでテキストビューアに読み込めず、仕方なしにファイルを分割すると、今度は分割されたファイル群がフォルダ内で順不同に表示されてしまって、ひどく面倒なのだ。

そこで、いろいろなサイズのテキストファイルを作って試してみたところ、200KBが上限らしい。そして、データフォルダ内の表示順序は、どうやらファイルの最終更新時刻順らしい。そこで、テキストファイルを分割してmicroSDカードにコピーしてから、コピーされたファイルをtouchして、先に表示させたいファイルが後で更新されたように見せかければ、表示順序の問題は解決しそうだ。(ここで、コピー元のファイルの日付を touch してからmicroSDカードにコピーしたのでは、コピーの時点で最終更新時刻は書き換えられてしまうから、意味がない。複数のファイルのコピーのさいに、タイミングを調整しながらやればいいのかもしれないが。)このあたりのことは、取扱説明書の記述も、EZfactoryなどauのウェブサイトでの情報公開も、十分とはいえない。


2007年4月17日火曜日

もう4月も半ばを過ぎたというのに、えらい寒いじゃないですか。


2007年4月16日月曜日

W51Tを付属のUSBケーブルでマスストレージデバイスとしてMacintoshに接続すると、マウントするにはするが、えらい時間がかかるうえ、読み取り専用ディスクとしてマウントされてしまうので、事実上使い物にはならない。気に入らないが、どうせサポート外の使い方で文句も言えないので、やはりmicroSDカードを買ってきて従来通りの使い方をすることにした。いっぽうPacketWINモデムとしては、同じUSBケーブルでPowerBook G4につないで、きちんと動作することを確認した。

ヤマハのSMAF関連のサイトで、.mid(スタンダードMIDI)ファイルや.wav(WAVEサウンド)ファイルを携帯電話で再生できる.mmfファイルに変換するツールが公開されている。うれしいことにMacintosh向けのツールもあり、自作のMIDIファイルやサウンドクリップを携帯電話の着信音にすることができる。


2007年4月15日日曜日

昨晩、送別会のあと電車に乗る前に大街道の明屋書店に寄った。戸矢学『ツクヨミ 秘された神』(河出書房新社)を買った。大変面白いので、いずれ「読書欄」で紹介したい。

すこし朝寝をして、そのあと昼までは家で片づけと洗濯をのんびり。昼過ぎにコミセンへ出かけて演奏会がらみの書類を提出。それから丸三書店へ行き、9日に妻に叱られながら注文した本のキャンセルを伝えた。だって、他の書店に並んでるのに、何の音沙汰もないんだもの。頼んだ本は中央公論新社『哲学の歴史』シリーズの第1回配本、第11巻『論理・数学・言語*20世紀II』(飯田隆編)だ。なんらかの理由で、丸三書店には入荷しなかったらしい。

その後、トイレに行きたくなったので市民コンサート事務所に行き、半畳ほどのスペースしかない狭いトイレで、パイプにつかまってどうにか姿勢を保ちながら頑張っていたら、ベルトポーチから携帯電話とUSBメモリディスクがこぼれ落ちてボチャンと水に漬かってしまった。うぎゃあ・・・。事務所のドアを解錠するためにベルトポーチを開け、そのままトイレに駆け込んだのが敗因だ。つまり、切羽詰まっていたのよ。

幸いどちらもデータは無事だったが、携帯電話は少し動作がおかしいようだったので、帰宅後、近所のauショップへ持って行った。電源が入った状態で水没した電子機器は、見たところ無事でも、いつおかしくなるかわからない。この時期にプラス2万円の出費はイタイが、W52Tに機種変更した。USBメモリディスクは、いまのところ動作に支障はないようだが、念のためにデータをバックアップしなくちゃ。

W51Tは東芝製で、ワンセグチューナー搭載。それに、USBケーブルが付属していて、PacketWINモデムあるいはマスストレージデバイスとして動作する。どちらの動作をするかは、接続前に本体で設定するらしい。いちいちマイクロSDカードを取り出してカードリーダーに挿さなくていいのは大変助かる。


2007年4月14日土曜日

午前中、旧宅の最終的な大掃除をした。すべての家財道具を取り除いて、あらためて、この借間も意外と広かったのだとわかった。つまり、広い家を自分で狭苦しくして住んでいたのは俺たち自身だ。今回の引っ越しには、男女二人の子供たちにいずれ別々に部屋を与えないといけないという理由があったわけだが、せっかく新しいきれいな家を手に入れたのだから、生活の仕方も工夫してスペースにゆとりのある暮らしをしたいものだ。午後一時前に掃除を済ませ、大家さんとお隣に挨拶をして、旧宅を最終的に後にした。

妻子はほどなく三津浜からのフェリーで帰郷。この先一週間の間、実家でちょっとした大仕事があり、手伝いに行かねばならんのだ。俺は三津浜まで車に同乗し、電車で帰宅した。少し昼寝をしてから街へ出て、夕方からは3月いっぱいで転出した同僚の送別会に行った。その後、二次会には行かず、吹奏楽団の役員会に出席。今年の演奏会チラシの絵はすごいよ。


2007年4月13日金曜日

引っ越し作業の大詰め。運送業者さんに一切合財運んでもらう日だ。まず俺が朝8時ごろに旧宅に行き、搬出作業が始まった9時ごろ、子供たちを送り出した妻が合流。俺は10時半からの仕事に備えて10時前に離脱。授業が終わって、潜り込んでいたゼミ生たちとキリン堂で昼飯を食っていたら「搬入が終わったよ」と妻からの連絡。予想より3時間ほど早い。手早く昼飯を済ませて、運搬代金を払いに新宅へ向かう。

俺の勤める大学へ入学した妻の親戚の美男美女、名はケンちゃんとカナちゃん。この二人は、なんと妻みろりと誕生日が同じだ。それを知ったみろりは大喜びで「合同お誕生会」をやろうと言い出した。予定より早く引っ越し作業が終わったので、空いた時間で合同バースデーケーキを注文に行こうと、妻がカナちゃんを誘った。妻は4コマめにも授業のある俺を大学まで送ったあと、カナちゃんを拾って菓子夢に行き、二軒となりの姉妹店でお茶してきたという。俺がケーキ代を出すので、妻が注文書の控えを見せてくれた。メッセージ指定欄には「けんちゃん かなちゃん みどりさん お−お−」と書かれている。「お−お−」はもちろん、「おたんじょうびおめでとう」という決まり文句の略記だが、「おーおー」なんて、まるで理由もなく三人にエールを送っているみたいだ。この表現がいたく気に入った俺は、しばらくの間、なにかにつけて「おーおー♪」と連呼し、妻にあきれられた。


2007年4月12日木曜日

【娘】の6歳のバースデーだ。引っ越し作業中で両親は忙殺されているが、それでもちゃんと、菓子夢にバースデーケーキを注文して、まだ冷蔵庫のない新宅でお祝いした。しかしよく考えると、親二人は晩飯を食っていないのだった。

幼稚園の青組さん(年長さん)になったこともあって、【娘】はずいぶんとお姉さんらしくなった。おやつの時間になったら、自分の分を食べる前に【息子】を呼びにいったりね。もちろん甘えんぼ全開になることもあるが、一年一年、たしかに成長している。

で、引っ越し作業中に、俺の幼稚園時代の写真が出てきた。今では想像がつかないかもしれないが、案外ほっぺがプックリしていて、なかなかどうして「【息子】のパパ」だ。わはは。


2007年4月11日水曜日

昨日の日記に書いた本の第1巻は Barns&Noble で見つけることができた。ほっと一息。そして、落ち着いてよく見ると、第2巻も捨てたもんではない。


2007年4月10日火曜日

不思議なもので、新しい家で初就寝した日曜日には、すでに昼くらいには新宅こそが自分の家だという気持ちに家族全員がなっていた。今夜も引っ越しの荷造り作業のために湊町の旧宅に行ったが、これはあくまで「行く」感じであって、「帰る」ところは新しい家のほかにない。どこでスイッチが切り替わったのか、人間とは不思議なものだ。

ちと高価な数学の洋書を Amazon で注文して買ったのだけど、なんと二巻本の第2巻だった。これはこれで貴重な本ではあるが、もともと読みたかった論文はすべて第1巻に載っている。がおぉ〜。そもそも手に入るのが奇跡的だと思っていた本だけど、二巻に分かれているとは不覚だった。第1巻、手に入るのか?


2007年4月9日月曜日

リビングのエアコンを新調せにゃならんが、新しくて、強力なやつで、しかも最近流行の「お掃除いらず」 (内部のパイプや熱交換器に銅やステンレスを使って雑菌の繁殖を防ぐ) となると、20万円を軽く超えてしまう。ベスト電器でいろいろ検討した結果、新しくて、強力なやつで、ただし必ずしも「お掃除いらず」ではないやつを買って、こころもち安くあげることにした。ベスト電器の店員さんが「でも、21日か22日に来たほうがキャンペーン価格になっててお得ですよ」と教えてくれた。ところがその両日が日程的に特に難しい日なので、「できればキャンペーンの日に買いたいけど、どうなるかまだわからないので、商品だけ押さえといてください。予定がわかり次第連絡します」と話をつけ、旧宅の旧エアコンの撤去の発注をした。

その後、丸三書店で道草食って帰ったら、旧宅で荷造りに大わらわだった妻に叱られた。ごめんなさい。


2007年4月8日日曜日

イースターなので、いつもの日曜学校が東雲学園のグリーンチャペルで礼拝をする。実際に来てみるまでは、てっきり、蔦の絡まるレンガ造りのグリーンチャペルという名の建物があって、そこでペギー葉山が『学生時代』を歌っているのだとばかり思っていた。実際には、人間の手のほとんど入っていない城山の雑木林の鬱蒼とした木立のなかに、苔むしたコンクリートのベンチが作り付けられているばかりだ。見上げると、遥か上方で木々の枝が天井のように空を覆っている。なるほどたしかに、緑の礼拝堂だ。そこには十字架も聖像もなく、ただ春の朝の木漏れ日が美しかった。

緑の礼拝堂という名の森

さて、引っ越し問題だ。冷蔵庫や洗濯機のような大きな家財は運送業者に運んでもらうとして、細々したものは自分で運べるだけ運び、また運びきれないものは梱包して、引っ越し費用をできるだけ安くあげようと努力している。きょうは旧宅と新宅の間を、妻の運転で4往復した。大変くたびれた。で、まだ冷蔵庫も食器棚もない新宅にて、初夕食・初風呂・初就寝だ。


2007年4月7日土曜日

旧宅のBフレッツを廃止した。いったん廃止してから改めて新規申し込みしたほうが移転するよりずっと安上がりだからだけど、そのために、ひと月ほどは自宅からインターネットにつなげない。前もって新規のぶんを申し込んでおけばよかったのだけど、なんとなく、こっちを廃止する前にあっちを申し込むのは、こっちの女と手が切れる前にあっちに別の女を作るみたいで気が引けたのだ。だが、冷静に考えてみたら、男女関係とネットワーク接続の契約とを同列に考えては、もちろんいけないのだった。とにかく、メールのやり取りなんかはなるべく遅滞のないようにどこかでやることにしよう。掲示板の書き込みとか日記の更新とかは、遅れても許してください。普段は電話よりメールのほうが返事が早かったりする俺だけど、これからしばらくは、用事はメールじゃなくて電話で伝えてください。

で、吹奏楽の練習。アンコール曲の候補として、マエストリがオリジナルな楽譜を持ってきた。誰でもよく知っている有名な曲のモティーフ(JASRACが怖いから詳しくは書かない)を題材にしているのだけど、どういうわけか同じ拍子が二小節と続かない複雑な譜割りになっている。ソロ担当のなかレまソなんか「これは何かの罰ゲームですか」とかなんとかいっていた。でも、なかなか楽しい曲ですよ。


2007年4月6日金曜日

先月の15日の日記に書いた美男美女の、大学への入学式の日だ。ところが、なぜか美男がネクタイを忘れたというので、急遽貸してあげることにした。

このところずっと引っ越し作業に追われている。きょうはクラビノーバを新居へ移動した。


2007年4月5日木曜日

もうそろそろ情報公開していいと思うのだが、郊外に移り住む計画が進行中だ。郊外といっても、伊予鉄の沿線だし、職場には少し近くなる。3月中に話は決まっていたのだけど、なにせ年度末は引っ越しのハイシーズンだったので、いまの住まいの家賃をひと月分余計に払ってでも、4月のすこし落ち着いた時期に割安な料金でやったほうがよいだろうという結論になったのだ。実際、こちらの荷造りの進捗を見ても、こりゃどのみち3月中の引っ越しは無理だったなと思う。


2007年4月4日水曜日

妻子が帰ってきた。4日ぶりに子供がかわいい。


2007年4月3日火曜日

4日めとなると、ひとりで寝起きしてひとりでメシを食うのもさすがに寂しくなる。いや、そもそものはじめっから、俺はものすごく寂しがり屋なのだよ。はい、そこのあなた、意外だなんて思わないように。


2007年4月2日月曜日

年度始め。真新しいスーツの若い女性が目立つ。いい具合に桜も咲きはじめた。もちろん春だから咲いたのであって桜に他意はなかろうけど、「私たちのために咲いてくれてありがとう」と フレッシュメン アーンド フレッシュウィメン が思ったとしても、今日ばかりは許してあげなくてはならない。

きょうびの女たちが輝いているのは、社会の仕組みが大幅に組み変わって女性たちに等身大の自立を促しているからであろう。新しいリスクとチャンスに立ち向かう緊張感とやりがいが、人をいい顔にする。そのことには男女の区別はない。男たち(もちろん俺を除く)だって、頑張っているし、それはそれなりに、顔に出ているのだ。


2007年4月1日日曜日

とても静かな日曜日だ。心行くまで寝坊したあと、ひとまず昼メシを食いにフジグランへ行き、「山小屋」でラーメンとおにぎりを食った。帰り道、軒下に掲げられた小さな黒板の「入場無料、しだれ桜が満開です」という文字に誘われて、庚申庵に立ち寄る。

庚申庵外観
庚申庵室内

庚申庵というのは、江戸時代末期の俳人栗田樗堂により建てられた草庵を当時のまま復元したものだ。二畳/三畳/四畳半という小さな3部屋だけの建物だが、何も置かずただ清潔に整えられた空間は、いろいろのモノで溢れかえっている3LDKの自宅よりもよほど広々として見える。何枚か写真を撮ってから帰宅し、子供たちが散らかしっぱなしでおばあちゃんの家に行ってしまった後のカオス状態の部屋を片付けた。きれいに整えられた和室の美しいたたずまいを堪能した後だけに、お片づけのモチベーションも上がろうというものだ。

その後、散歩に出かけ、宮脇書店に立ち寄った。しばらく迷ったけどホルクハイマー&アドルノ『啓蒙の弁証法』を買って、近くのマクドナルドでベーコン&レタスバーガーセットを食いながら少しだけ読んだ。