て日々

2016年10月


2016年10月31日(月)くもり

いろいろの事情で出かけるのが遅くなり、Cooper本講読ゼミの時間に遅れた。自分の仕事部屋を会場にしているので、参加者を廊下で30分近く待たせてしまった。申し訳ない。ゼミの内容は「忙しいビーバー」の証明の完成、それから creative set という集合のクラスについて。続く卒業研究ゼミでは3次方程式の解法をやった。対称式に注目するラグランジュの方法で、かなりの量の計算をしないといけないが、なかなかおもしろい。

明日の講義がちょっと心配なので、準備にいつになく時間をかける。少しややこしい行列の議論があるからだ。紙に何度も計算手順を書き出して確認する。

月曜の夜はピアノのレッスン。発表会が近くなり少し焦りを感じる。先生は大丈夫だと言ってくださるが、ぜんぜん演奏が安定しない。


2016年10月30日(日)はれ

いい天気だし家でくすぶってるよりはどこかに出かけたいと思っていたところへ、医務室バイトの妻から仕事場が寒くてかなわんというメールが来たので、着るものを届けてやることにした。郡中線に乗るのもかなり久しぶりだ。

伊予鉄古泉駅周辺
エミフル最寄りの伊予鉄古泉駅は小さな無人駅

ものの受け渡しは一瞬で済むので、ついでのことにエミフルMASAKIで遊ぶ。「ダークみきゃん」という着ぐるみのショーや、子供たちのハロウィン仮装パレードなどなどのイベントもあり、なかなかの人出だった。

ダークみきゃんのショー
善良だが気弱な愛媛県民を
仲間に引き入れようとする
ダークみきゃん

昼メシはKFC。例によって子供らの足並みの揃わないのが悩みだが、ムスメと一緒に無印良品やユニクロを見てまわったり、セガレに駄菓子屋でおもちゃを買ってやったり、それなりに楽しかった。夕方近くなって、エミフル近くのブックオフに寄って、松前駅から電車に乗って帰宅。


2016年10月29日(土)はれ

朝食に焼き飯を作り、昼食に焼きそばを作った。靴を買い換えた。《りっくる》に行ってリサイクル品のダイニングテーブルを買った。

本日の堀之内公園

写真は午後に立ち寄った堀之内公園から見た松山城。実は午前中に三津浜の某所を訪ねるつもりだったのだが、ひょんな事で果たせなかった。


2016年10月28日(金)あめ

朝のうちは雨降り。午後はほんの一時的に日が差したが、結局は夕方まで小雨がパラついていた。年末調整関係の書類を提出するなど小さな To Do をいくつか片付けた。帰り道には、水曜日に行けなかった元町珈琲に寄った。


2016年10月27日(木)はれ

大学院の講義。バナッハ・シュレーダー・ベルンシュタインの定理の証明を済ませて、自由群の話に移る。回転群 \(\mathrm{SO}(3)\) が自由群 \(F_2\) と同型な部分群を含むことがこれからの話のキモになる。そのことの証明は次回に回すとして、今回は自由群の定義と特徴。2011年12月7日の日記で紹介したフラクタル図形を用いた \(F_2\) の視覚化なども紹介。卒業研究ゼミはあいかわらず平面幾何を複素数で表現する話。角の2等分線を表わす式が出てきた。Oz8くんのゼミはこのところずっと同じような話をやってきた感があるが、次回からは円を扱うらしい。

そのほか、一昨日の日記の「タイル張り」の説明のために Asymptote で作図をするなど。


2016年10月26日(水)くもり

「数学科お茶会」に行ったら、510くんと大下さんが、数直線上の一様連続関数について面白い問題の議論をしていた。

【問題】次のことを証明せよ:数直線上の関数 \(f\colon\mathbb{R}\to\mathbb{R}\) が一様連続であるならば、任意の正の数 \(d\) に対して定数 \(M\) が定まって \[ |x-y|\geq d\implies \left|\frac{f(x)-f(y)}{x-y}\right|\leq M \] となる。

定義域の点 \(x\) と \(y\) が遠く離れているときに限って割線の傾きを考えるのが普通と違って面白いところ。一様連続関数 \(f\) の定義域は、例えばノルム空間の凸集合にまで直ちに拡張できるのだが、\(x\) と \(y\) を結ぶ線分をごく短い多数の線分に分割できるという「距離のアルキメデス性」を使っているので、まったく一般の距離空間が定義域だとダメ。たとえば、\(\mathbb{N}\) に\(\{0,1\}\)-値のいわゆる離散距離を入れた距離空間を定義域として、関数 \(f\) を単に \(f(n)=n\) と定めたものが反例になる。もっとも、これでは定義域の距離関数が有界になるところが面白くない。\(\mathbb{N}\) の距離も通常のものにしておいて関数 \(f\) のほうを \(f(n)=n^2\) としたものも反例になっている。

やる気のないあひるやる気のないあひるやる気のないあひる

ムスメがきょうから2泊3日の予定で京都と大阪へ研修旅行に行っている。要するに、中学校の修学旅行に相当するものだが、中高一貫校だもので “修学” 旅行とは言えないという話。午後、少しの間だが激しい雨。帰りに元町珈琲に寄ろうと思ったが電気工事のためとやらで早じまいしていた。残念無念。


2016年10月25日(火)くもり

大学に出かける時のこと。駅で出会った2歳くらいの小さな女の子。これからママとお誕生前くらいの弟くんと、二人乗りベビーカーでのお出かけらしかった。電車で目が合った時に、俺の顔を見て、屈託なく楽しそうにニッコリしてくれて、その笑顔のおかげで幸せな気分になった。小さな子供はとにかくかわいい。

大学院の講義は群の作用と「分割合同」という概念の定義と例。大街道の舗装のタイルを分割合同の例として出したのが、まあ工夫といえば言えるかもしれない。3年生セミナーは『学んでみよう!記号論理』の第3講。命題論理における恒真性とか論理的帰結とかといった用語の導入。発表者二人ともかなり早口であった。時間はあまり気味だったので、もっとゆっくり話し、黒板も気持ちに余裕を持って使うことを勧めた。

大街道の舗装:タイル

分割合同と大街道にどういう関係があるのか。大街道のアーケード街の舗装は上の写真のようなタイル張りになっている。このパターンから抜き出した

tile20161025-02

という波型の図形と、2枚のタイルの作る長方形

tile20161025-01

とが分割合同だ。長方形を波形の線の部分で分割して下半分を平行移動したものが、波形の図形になっている。

分割合同というのは抽象的に定義される概念だが、いってみれば、分解して別の形に組み直すこと。具体的な図形に対する操作としては小学校から慣れ親しんでいるはずで、適切な例を見せればたやすく理解してもらえそうだ。大街道のタイルのことならみんな知っているので、分割合同の例に出したという話。そして、それだけのことをここに書くために、夕方の小雨のパラつく中、わざわざ大街道まで出向いてタイルの写真を撮ってきた。その後、セレンディップ明屋書店に少し立ち寄り、それから5番の電車でJR松山駅に行き、宮西のハードオフやエディオンに寄った。エディオンでスマホのカバーを買った。


2016年10月24日(月)はれ

すばらしい秋晴れの日。

朝にはCooper本講読ゼミ。「忙しいビーバー」の話。これは、数学的に申し分なく定義可能だが計算可能ではないような函数 \(B\colon\mathbb{N}\to\mathbb{N}\) の一例だ。話は面白いのだが、\(B(10)\geq39\) を示せ、という演習問題がわからなくて困っている。

午後は卒業研究ゼミ。体の代数閉包の一意性の証明をやる。その後、TGSAセミナー。シャクマトフ教授の旧友トカチェンコさんの、擬コンパクト位相群の直積についての話。話の内容も興味深いが、なにより喋りが上手だった。

夜にはピアノのレッスン。なんだかんだで、発表会まであとひと月。緊張しながら弾くものでレッスンが終わる頃にはちょっと震えが来るくらい。だけど、T先生の指導はつねに具体的でわかりやすいのでありがたい。

レッスン後、Garakta Cafe&Bar に行ってバランタイン12年とラフロイグをオンザロックで飲んだ。ラフロイグは初めてだが、なんとも印象深いスモーキーな香りだった。

やる気のないあひるやる気のないあひるやる気のないあひる

さてさて、「少しだけ休む」つもりだったジェンセン論文講読を6日もサボってしまった。これじゃあ、せっかく勉強したことが頭から揮発してしまう。大学院の講義が準備の大変なところにさしかかったとか、来月1日が締切の原稿を引き受けているとか、言いわけはいくらも考えつくが、時間がなかったわけではない。ジェンセン論文ばかりか日記の更新までサボっていたわけで、大変ナサケナイ。ちょっと心配事があるとなにもかも手につかなくなるこの性格はなんとかならないものか。


2016年10月23日(日)くもり

さすがに2日続けて家にこもりっきりでは不健康。空に晴れ間が見えだした夕方近くになって、子供2人と一緒に散歩に出る。歩いてフジグラン松山まで行き、ムスメがペンケースを探すのにつきあうが、例によってなかなか決まらない。セガレはその間ずっと、ゲームのデモ機で遊んでいた。これのために、セガレはどこよりもまずフジグランに来たがるのだ。ともあれ、結局ペンケースは買わず、3人で「銀だこ」のたこ焼きを食って、歩いて帰った。


2016年10月22日(土)あめ

このごろ毎週土曜日がそんな感じでいかんのだけど、きょうも家でダラダラ過ごす。家から一歩も出ず。昼飯にカレーを作った。ラム肉を使ったのが特色といえば特色だ。


2016年10月21日(金)くもり

鳥取県周辺で午後に大きな地震があった。遠く離れた松山でも少し揺れたぐらいだから、震源近くはかなり大きな被害が出たようだ。被害に遭われた方にはお見舞い申しあげます。


2016年10月20日(木)くもり

大学院の講義。今回から、テーマが「バナッハ=タルスキの定理」に移る。きょうはその最初で、回転群について話した。行列の群 \(\mathrm{SO}(3)\) の正式名称は「3次の特殊直交行列の群」なのだが、3次元の座標系を回す操作をあらわす実行列全体のなす群なので、回転群とも呼ばれている。定義から出発して、\(\mathrm{SO}(3)\) に属する行列が本当に(原点を通るある直線を軸とするある角度の)回転を表していることを検証した。十分に準備していったつもりだったが、\(\mathrm{SO}(3)\) に属する行列が必ず1を固有値にもつことの証明にギャップがあって、途中でつっかえてしまった。どうにかその場でギャップを回避した証明をヒネリ出したが、なんだか不恰好な議論になってしまった。こういう場合の常として、講義が済んでから、後知恵でもっとマシな筋道を思いついた。

たとえ仮に3次の特殊直交行列の群 \(\mathrm{SO}(3)\) について回転のイメージをもっていなくても、バナッハ=タルスキの定理のフォーマルな証明の理解には支障はない。しかし、回転群や運動群についての図形的・直感的なイメージをもっていないと、この定理の主張と通常の図形的イメージとのギャップという、いちばん面白いところがつかめない。それで、あえてちょっと遠回りしてみたのだが、行列の群についてよく知っている人には今日の話は退屈だったかもしれない。

続いて卒業研究ゼミ。きょうも複素平面上の直線の話の続き。そろそろ次のステージに進みたいところだな。

帰り道、会員でもないのにふとした気まぐれでツタヤに立ち寄ってみた。ヘッドフォンのサンプルがいろいろ並んでいて、自分のスマホをつないで試聴してくれ、ということだったので、片端から試してみた。その中で、オーディオテクニカのATH-PRO5MK3というのが音質的にも機能的にも素敵に思えたので衝動買いしてしまった。それとあと、いろいろの事情で詳しくは書かないけど、「とあるデバイス」も購入。こんなことで散財している場合ではないのだけど…


2016年10月19日(水)くもり

午後の学部の会議に出て。そのあとは明日の講義の準備。少し頭が空回りぎみ。たぶん、ドーパミンは足りているがセロトニンが足りないという状態。

セガレの12歳の誕生日。夕食には、家族そろって手巻き寿司を食いながらいろいろ話す。


2016年10月18日(火)はれ

なんだか妙に夏めいた日だった。半袖で出かけたが、40分歩いて大学に着くころには汗だくだった。大学院の講義。予定通りツォルンの補題から選択公理を導き、選択公理と同値な命題のいろいろを紹介した。時間が余ったので、ハルトークスの定理をざっと紹介し、それを用いて無限濃度の積の冪等性から整列可能定理を導く証明をやった。この議論については 2012年10月1日の「て日々」をご参照。

実は大学院にはメキシコからの留学生がいる。日本語の会話はそれなりにできるが、読み書きとなると一筋縄ではないので、彼に配慮して板書をすべて英語でやっている。とはいえ、英語で喋ってしまうと、今度は日本人の受講者が困ることになる。なので、板書英語・喋り日本語で進める。その日本語も、いろいろ配慮しなければならない。あまり早口になるわけにいかないし、ネイティブスピーカー以外には通じにくい感覚的表現を入れるわけにもいかない。いっぽう、英語で黒板に書いた専門用語には、必要に応じて日本語の表記を添え書きする必要がある。普段使わない頭を使いながらやるので、勉強になる。ともあれ、留学生くんは毎回熱心に聴いてくれているし、きょうはハルトークスの定理について質問に来て最後に「初めて知りました。面白いです」と言ってくれた。どうやら話は通じているらしくて安心した。これは俺が偉いのではなく、なによりまず留学生くんが優秀なのだし、彼の専攻が集合論の深い応用がなされる位相空間論という分野であることも幸いしている。

その後は3年生のゼミ。『学んでみよう!記号論理』の第2講。担当者2名がいずれも喋りが上手で、数学的にアヤシい所が隠されてしまいそうだった。

ジェンセン論文p.281L14からp.282L18まで。どうにか定理5.1の証明を読み終えた格好だが、埋められない行間は3つになった。あとでデブリン本などで補わねばならない。


2016年10月17日(月)くもり

昼休みに教室会議があり、そのあと卒業研究ゼミ。体の同型写像の拡張にかんする定理を証明し、体の代数閉包の存在証明をやった。夜はピアノのレッスンがある。しかし今夜は妻が不在なので、その前に夕食の用意のためにいったん帰宅する。

ジェンセン論文p.280L6からp.281L13まで。行間の埋められないところがもう一箇所 (\(\tilde\pi(\bar\alpha)=\alpha\) であること) 出てきた。なかなか苦しいな。


2016年10月16日(日)はれ

またしても1日ダラダラと過ごす。ジェンセン論文p.279L1からp.280L5まで。この補題5.8は「定義の直接の系」ということで証明がついていないが、どうもよくわからん。ううむ。いやいや、まだドロップアウトするわけにいかないぞ。


2016年10月15日(土)はれ

明け方の妙な時間に目がさめて、そのあとあまりよく眠れなかったので、朝のうちぼんやりしてしまって活動開始が昼前になってしまった。天気は良いが身体の調子がいまひとつなので、昼メシの材料の買い出しに出かけたほかは家にいた。きょうは酒もお休みにする。

なんだか焼きそばを食いたくなったので、昼メシに作った。イカとエビを多めに入れて、あとベーコンとキャベツと玉ねぎとブナシメジ。家族にはなかなか好評だった。

ジェンセン論文p.275L11からp.278のおしまいまで。ようやく第4のケースの \(C_\alpha\) を定義する直前まで来た。


2016年10月14日(金)はれ

ジェンセン論文p.272L13からp.275L10まで。仮定 \(V=L\) のもとである種のグローバルな\(\Box\)原理を主張する定理5.1に現れる \(C_\alpha\) という集合の、長い長い定義の途中。

夕方。宿題を済ませたセガレがゲーム (diep.io) をやりたがったのでiPadを貸してやり、自分は散歩に出かける。フジグラン松山の4階で紙とボールペンを買う。ボールペンは常々ゼブラの Surari 0.7を愛用しているのだけど、こういう時だからあえて今まで使ったことのないものを試してみる。ぺんてるのビクーニャというのを選んでみた。紙はマルマンの5ミリ方眼のB5レポート用紙。

フジグラン3階のフードコートに席を占め、買ったばかりの紙に買ったばかりのボールペンで、勉強したばかりの standard code の定義まわりのことを思い出しては書き出していく。まあ、理解を試すテストを自分に課しているようなものだ。1時間ほどフードコートにいて、そのあと宮西のハードオフをひやかしてから帰宅。


2016年10月13日(木)くもり

大学院の講義。選択公理から整列定理の証明を終わらせ、そのあと整列定理からツォルンの補題を示したところで時間切れ。次回にツォルンの補題から選択公理を証明すれば「選択公理三姉妹」の同値性が確立する。次回はそのほかに選択公理と同値ないろいろの命題を証明抜きで紹介し、それで選択公理をめぐる議論を一段落させたい。そのあとはバナッハ=タルスキの定理の議論に移る。

続いて卒業研究ゼミ。KDくんの出し物は前回に引き続き体の拡大の一般論。Oz8くんは複素平面上の直線の方程式のいろいろな形について。

さらにさらに、きょうはTGSAセミナーがあった。講師はスペインからのお客さま。上品なご婦人で、内容は位相アーベル群の双対理論。セミナー後の懇親会は大街道の「壷々炉」にて魚料理と日本酒。ただしゲストの先生がかなり少食だったため、調子を合わせたこちらはもの足りない。そこで帰りがけに一人で湊町の「炎やラーメン」で炭水化物を補充。

ジェンセン論文p.269L16からp.272L12まで。きょうからセクション5に入る。セクション4までの階層の理論をいよいよ構成可能的集合の世界Lにおける組合せ論的オブジェクトの構成に応用することになる。


2016年10月12日(水)はれ

天気がよいので溜まっていた洗濯を済ませた。洗って脱水するところまでは洗濯機まかせだから手間はかからないが、結構時間がかかるもんだ。

3年生の数学ガールNK44さんが 大学オケ のコンサートのチケットを持ってきたので1枚買った。今度のコンサートでは、尾高尚忠のフルート協奏曲をやるというので期待しているのだ。

ジェンセン論文p.265L15から p.269L15まで。定理4.1の証明の途中で少しキリが悪い。全体の半分をようやく越えたあたり。この大掛かりな道具が何の役に立つのかはまだ見えてこない。


2016年10月11日(火)はれ

妻のいない朝なので俺が子供らの朝食を用意してやる。オムレツとスープを作った。外へ出ると驚くほど涼しい。歩いて大学へ行く。

午後は大学院の講義。整列集合の比較定理の証明を終え、選択公理を仮定しての整列定理の証明に取りかかる。いわゆる「ガンマ列」全体の集合を定義し、その任意の2要素について一方が他方の始切片になっていることを示したところで時間切れ。この続きは木曜日にやることになるが、あとは「ガンマ列」全体を張り合わせて「最大ガンマ列」を作ってそれがもとの集合全体の整列順序づけになっていることを示す。

3年生のセミナー。きょうは『学んでみよう!記号論理』の第1講。全体の概略を示す部分なので、読みが多少トンチンカンでも、まあ大目に見る。

ジェンセン論文p.264L15からp.265L15まで。つまりセクション4のはじめのところ。昨日お休みしたので今日はその分までがんばるべきだったのだが、standard parameter と standard code の定義がきちんと定義になっていることの確認と、standard code が master code であることの検証だけで終わってしまった。これらは原文ではほとんど何も触れられていないので、セクション3までの議論を振り返って自分で証明をつけねばならない。


2016年10月10日(月) 体育の日はれ

朝は寝坊しているうちにムスメがセガレの朝飯を用意してくれたようだ。妻は早朝から学会に参加するとかで西宮に出かけているのだ。昼飯には久しぶりに手作りピザを焼いた。子供らに好評だった。晩飯には牛すじと大根の煮物、もやしの和え物、冷奴。ちゃんと料理するのは結構久しぶりだ。食ってみたら、煮物はちょっと薄味だった。

晩飯:2016/10/10


2016年10月9日(日)くもり

昼間はムスメの部屋の本棚を新調するためニトリに出かけるなど。

ジェンセン論文p.260L13からp.264L14まで。セクション3がどうにか済んだが、定理3.3の証明が難しくて、追いかけているうちにいいかげんイヤになってきた。しかしまだあきらめるわけにはいかない。

妻が4年前(2012年8月11日)に京都円町のエディオンで買ったNECのノートパソコンがいろいろのトラブルでどうにも使えなくなったので、妻は今月1日に地元のヤマダ電気で新しいDellのパソコンを買った。古いNECのパソコンはシステムリカバリをかければ子供のゲーム用くらいには使えるかと思っていたが、Windows10のシステム修復も使えないし、リカバリ用CD-ROM4枚組のうち1枚目がどこを探しても出てこない。妻が言うには画面やキーボードにも故障があるというので、これはこのまま廃棄処分もやむをえない。


2016年10月8日(土)くもり

午後から妻はどこへやら講演に出かけた。家にいるとわからないが、妻はいつの間にか偉い人になっているようだ。俺と子供らは昼食後に電車で高島屋へ行った。特に用があったわけではない。東急ハンズと紀伊国屋書店を見て、地下で子供らにおやつを食べさせて帰って来た。

ジェンセン論文p.258L1からp.260L12まで。やっとこさ「マスターコード」の定義のところまで読んで、ようやく少し面白くなってきた。


2016年10月7日(金)はれ

なんだか体調がすぐれなくて昼間ずっと家でグダグダしていた。妻とセガレが地方祭のお神輿の巡幸に出ている。夕食の野菜炒めを作ってムスメと二人で食ってから、テレビの金曜ロードショウを観たいというムスメを残して集会所で妻たちと合流。夜7時20分から一緒に歩いたが、すべての行事が済んで帰宅したときは夜10時半を回っていた。お神輿の巡幸は朝の5時からやっていたはずで、これはとんでもない長丁場。夜だけちょっと手伝った俺でも少しくたびれたくらいだから、1日じゅう歩いた人たちは、さすがにみなさんヘトヘトのようだった。

ジェンセン論文p.256L1からp.257の終わりまで。


2016年10月6日(木)はれ

やっと訪れた、気持ちのよい晴天である。

大学院の講義では、環の極大イデアルの存在を、イデアル全体の集合の整列順序づけの存在を仮定して証明して、「整列定理」への導入とするとともに、のちに整列定理からツォルンの補題を導く論法の雛形となるようにした。続いて卒業研究ゼミ。本のミスプリントやら講演者の勘違いやらいろいろあってゴチャゴチャしたが、なかなか面白かった。

夕方にはいつもの医者に行っていつものクスリをもらう。医者からの帰り道、南江戸の文具生活と宮脇書店に寄る。宮脇書店がリニューアルしてから初めて立ち寄るが、理工系の本の扱いがずいぶん縮小していた。かろうじて「電子工作マガジン」と「子供の科学」は置いているが、「トランジスタ技術」などの専門誌やオライリーの本がほとんどなくなってさびしい限り。


2016年10月5日(水)くもり

台風は日本海側へそれたが、さりとて無関係では済まないらしく、なんだか蒸し暑い。エアコンのセンサーによれば、昼休みの室温は30度あった。とはいえ、窓とドアを開けておけば風が通るから多少しのぎやすかった。

ジェンセン論文p.253L15からp.255の最後まで。セクション2が済んだ。かなり頑張って行間を埋めたので手応えはあったものの、ページ数で見るとあんまり進んでなくてがっかり。strongly admissible ordinal の定義と特徴づけを学んだわけだが、これは再帰理論 (Recursion Theory) でいう recursively inaccessible ordinal というのと同値な概念なんだったっけどうだったっけ、というアリサマで、まだまだ先は長い。


2016年10月4日(火)くもり

火曜日の午後には大学院の講義と3年生のゼミがある。大学院の講義のテーマは5年前と同じく「選択公理とバナッハ=タルスキの定理」だ。今回は選択公理についての簡単な導入をしたあと、整列順序の定義までやった。次回は木曜日。3年生のゼミは参加者4名で、高崎金久『学んでみよう! 記号論理』(日本評論社)をテキストに採用。まあ、ゆっくりやりましょう。

昨日「よくわからんねえ」と言っていた510くんの質問の答えは、きょう改めて考えたらわかった。その場でわからなければ、無理に答を出そうと思わずに一晩寝て考えるのも一手ということなのだろう。もっとも、このごろの俺は寝てばっかりでどうしようもないが。

ジェンセン論文p.249L16からp.253L14まで。


2016年10月3日(月)くもり

朝は6時40分に起床し、朝メシを食ったりピアノをさらったりしてから、徒歩にて出勤。8時15分には大学の自分の部屋に着いてCooper本講読ゼミに備えていた。講演者510くんはいつものように開始時刻の5分前にやってきたが、聴講者の2人が現れない。ソフトボールのウチアゲで2人とも昨晩遅くまで起きていたに違いない。

仕方がない。前回同様、510くんの質問に「うーん、よくわからんねえ」と頭をひねったりしているところへ、増長天さまが50分ほど遅れて来たので、ともかくもゼミを開始。演習問題の解答をふたつ喋ってもらった。(NM2さまは昼すぎに平身低頭で現れた。)

午後は卒業研究ゼミ。代数方程式の解と体の拡大との基本的な事項。ここをきちんと理解すれば「角の三等分問題」は決して難しくはない。

がんばって早起きしたまではよかったが、昼間眠くて仕事にならなかったし、毎朝飲まねばならないクスリを飲み忘れて出かけていた。それで、ピアノのレッスンに行く前にクスリを飲むため一旦帰宅。慣れないことをするとあちこちに妙な影響が出るものだ。

さてそのピアノのレッスン。音楽を演奏するというのは音に集中することなのだが、そのことを俺はついつい忘れがちになる。たとえばの話、フレーズの切れ目が雑になりがち。集中が続かないのだ。これは細切れ時間にコマギレに練習をしていることにも原因がありそうだ。

レッスンのあとはひさびさに Garakta Cafe & Bar に行ってビールを一杯だけ飲み、それからジュンク堂書店に寄って、電車で帰宅。

ジェンセン論文p.248L15からp.249L15まで。ちょっとしか進めなくてごめんなさい。


2016年10月2日(日)くもり

3年前にもこんなことがあったように思うが、大学院生主催のソフトボールに参加してきた。若い人たちと一緒に身体を動かすのはなかなか楽しかった。とはいえ、運動音痴で中年の俺が学生さんたちと同じようにプレイできるはずもなく、しっかり全打席凡退した。これはちょっと悔しいので、次の機会があれば、ぜひヒットを打ちたいと思う。

こういう機会があると、ピチカートファイブさまの「世の中にはスイートやキャッチーがいっぱいあるよね」という言葉が本当に思える。世の中に楽しいことがないわけではなくて、自分がそれを味わいに行ってないだけなのかもしれない。苦しいことや面倒くさいことは確かにいろいろあるけど、だからといって楽しむことをやめなくてもいいのであった。

さてさて、世の中にはスイートやキャッチーがいっぱいあるけれども、ソフトボールでキャッチャーになる人がいなかったので、僭越ながら俺がキャッチャーを務めたら、受け損ねたボールが顔に当たってメガネが歪んだ。使用に支障はないが、なんだかカッコ悪くナサケナイので、夕方からフジグラン松山のメガネ屋さんに行って直してもらった。ついでに向かいのエディオンにも行って、今度は ローランドの電子ピアノのカタログをもらってきた。しかし気になるお値段のほうがすべて「オープン価格」というのはどうにかならないものだろうか。

ジェンセン論文p.246L6からp.248L14まで。


2016年10月1日(土)くもり

なんだかんだ言ってもう10月である。困ったもんだ。特に何もせず家でダラダラと過ごした。なんというか、日記を毎日つけるとどうしてもこういうことを書かねばならなくて困る。公開日記のネタにして面白いような濃いぃ出来事がそう毎度毎度起こるはずがないからな。

けさ届いたASLからの会報メールに、Solomon FefermanとBarry Cooperへの追悼文が掲載されていた。Cooperがなくなったのは昨年の10月のことだったらしい。