て日々

2017年2月


2017年2月28日(火)はれ

春の訪れを感じさせるいい天気だ 「あの仕事」が一段落して、もうすぐ春だなあ、と思っていたら、きょうで2月も終わりである。なんてこった。

どうも昨晩の夜更かしが祟ったようで、体調がいまひとつである。今夜はパソコンいじりもせずにさっさと寝ることにしよう。


2017年2月27日(月)はれ

このごろは、大学生協の購買部にマルツオンライン製品の直売コーナーができている。ブレッドボードや抵抗やトランジスタなどが置かれている。これまでにない特筆すべき変化だが、しかし、ほんの小さなブースである。いざ本気で電子工作しようと思ったときに、ここにある部品で用が足りるのか、ちょっと心配になる。とはいえ、そんな心配は実際に作る段になってからすればいいのだし、ここにない部品が何か必要になったときでも、通販で家に届くより、生協で注文して店頭受取できればそのほうが助かる場面は多いだろう。

そのマルツ製品コーナーで Raspberry Pi 3 とマルツ製Arduino互換ボード Marduino Uno (MABTB-UNO-R3) を買った。見た目こそほとんど同じだが、従来の Raspberry Pi 2 と比較して、Raspberry Pi 3 はWi-fiとBlootoothを搭載している点が大きな違いだ。フルスペックのパソコンではもうそういうこともないが、Raspberry Pi は買う端から機能を強化した新しいエディションが出てくる。しかも単価がそれほど高くないので、つい買ってしまう。

夜はいつものとおりピアノのレッスン。ブルグミュラー18の練習曲から第5曲「泉」が通った。帰宅後、昨日届いた液晶テレビと、きょう買った Raspberry Pi 3 を接続してゴチャゴチャと作業していたらすっかり寝るのが遅くなった。


2017年2月26日(日)くもり

2月下旬恒例の「あの仕事」のため、休日出勤である。妻が弁当を作ってくれた。昨日から用意してあった「味玉」を弁当に入れてもらったが、食ってみるとずいぶん塩辛いものになっていた。だし汁に醤油を入れすぎたせいだ。ううむ。

夕方、帰宅すると金曜日にポチった液晶テレビが届いていた。さっそく Raspberry Pi をつないでみる。

display20170225


2017年2月25日(土)はれ

この1週間は普段より少しだけ頑張ったし、明日からまた毎年恒例の厄介な仕事があるし、きょうは意識的にだらけて過ごす。

朝食に焼き飯を作る。玉子が2個だけ残っているので、茹で玉子にしてだし汁につける。このまま一日置けば明日には「味玉」ができあがるはずだ。

昼食時は妻が用事で出かけていたこともあって子供2人を連れて「なか卯」へ出かけた。子供らはうどんを食い、俺は「いくら丼」を食った。そのあと、散歩がてら宮西のブックオフに行ったり、キスケBOXのエルベ24でおやつを買ったり、ジュンク堂に行ったり。ジュンク堂ではセガレに夏目漱石「坊っちゃん」の本を買ってやった。

子供に読ませるために本を買ったが、「坊っちゃん」は青空文庫で全文が入手できる。こういうテキストデータを解析して面白いことができないかと、このごろ考えている。先日から R がどうした MeCab がどうした言ってるのは、そういう理由だ。


2017年2月24日(金)くもり

仕事の帰りにフジ本町店二階のダイソーに寄った。ダイソーでは結局何も買わなかったのだが、一階のフジに販促用ビデオのディスプレイとして置かれていたSDN16-B11という16型液晶テレビに一目惚れしてAmazonで衝動買いしてしまった。HDMIとアナログビデオ入力を備えているから、Raspberry PiIchigoJam のモニタに使おうと思うのだ。


2017年2月23日(木)くもり

池上くん滞在3日目にして最終日。わが数学科の土屋教授が、数学や理科のトピックを英語で語り、そのビデオをネットで公開するプロジェクトを抱えていて、池上くんにひと仕事請け負ってもらうことになっている。昼食後にビデオ撮影。無限集合のサイズの比較というアイデアから説き起し対角線論法で実数の不可算性を示すところまで上手にまとめた20分間のスピーチで、内容も話し方もとても明瞭だった。池上くんに頼んで正解だった。

そういういろいろな仕事を挟みながらも、俺が抱えている古い未解決問題に池上くんを滞在中ずっと付き合わせるかっこうになった。問題そのものの解決の糸口はまだ見えないが、久しぶりにこの問題について語って考えを整理できた。おかげで新たにちょっと引いた視点から見て問題の背景を考えることができたし、何より考え続ける動機づけになった。ありがたい。ありがたい。

俺は自分の殻に閉じこもりがちだが、たまにはこんな風に人と突っ込んで議論すべきだと改めて感じた。いろいろな人に訪ねて来てもらって、いろいろの話をする中で、自分の住んでいる環境や仕事の環境などなどが、実はとても恵まれたものだということにも気づかされた。俺は分不相応に恵まれている。何とかして世の中にお返しをせにゃならん。


2017年2月22日(水)くもり

きょうは池上くんに加えて嘉田勝くん(@kadamasaru)とぴあのん(@piano2683)がやってくる。

午前中は会議があり、そのあと、来客に備えて研究室の片付けをした。12時半、一緒に昼食をとろうと池上くんが部屋に来たとき、まだ11時半だと勘違いした俺は「昼メシにはまだ早いだろう」とか言って昨日のディスカッションの続きを始めた。

人のよい池上くんは怪訝顔しながらも話につきあってくれた。気づけば13時、ぴあのんの来る時刻まで、あと30分しかない。メシを食いに行く時間はなさそうなので、理学部売店の自慢のカレーを買って2人で研究室で食う。ぴあのんは約束の時刻にやって来たが、聞けばまだ昼メシが済んでいないという。なんだ。待ってりゃよかった。

ぴあのんと池上くんを近所のスーパー「サニーTSUBAKI」まで案内しての帰り、キャンパスにネコを発見。青い目の毛並みのいいまだ若そうなネコだ。声をかけても警戒して近寄らない。俺はこのごろすっかりネコ懐っこい人になったが、相手はどうやら人懐っこいネコではないらしい。

さて、14時半になって嘉田くんがやって来たので、圏論的モデル理論に関する研究でこのほど修士論文を書いたぴあのんに、非公式な研究発表をやってもらうことにした。予告なしに話を振ったにもかかわらずぴあのんは1時間半に渡って熱弁をふるってくれた。途中まで俺がツイッターで実況したが、俺は圏論もモデル理論もろくに知らないし、可換図式も書けないツイッターで圏論の実況は苦しいものがあるので早々に切り上げた。実況を見てでぃぐさま(@fujidig)もやって来て、研究室がにわかツイッターオフ会みたいになった。

そうこうするうちにTGSAセミナーの時間が近くなり、一同は大演習室に移動。今回は、野倉名誉教授や、野倉ゼミの卒業生で大学院では嘉田くんの同期だったトモヤスくんも来てくれた。

池上くんの講演題目は《\(\omega_1\)の超コンパクト性》で、選択公理を弱めた集合論において、「到達可能」な無限基数に巨大基数の性質をもたせたとして、記述集合論などにどのような影響があらわれるか、その帰結を問うという、それはもうゴリゴリ最先端のトピックなのだが、池上くんはオーディエンスの大半が集合論専門でない事情を考慮して、時間の大半を費やして集合論の問題意識自体の解説をしてくれた。講演は大変好評であった。

セミナー後は例によって南堀端のアミティエで会食。シャクマトフ教授がセレクトした世界のワインを飲みつつ、フランス料理を食う。

飯を食いながら、シャクマトフ教授が池上くんを相手に、強制法にはいろいろな応用があるのに、どうも集合論の人たちが適切に情報公開をしないので困ると文句を言い出した。まあ、それは一理ある。そもそもロジックという分野が他分野から見ると敷居が高いし、その中でも集合論の強制法や微細構造論のテクニカルに込み入った部分は専門外の人の目には cabalistic なベールに包まれて見えることだろう。しかし、それは何も池上くんのせいではない。池上くんのような気鋭の研究者はまだまだ最先端をフォローすることにエネルギーを使うべきだ。一般向けに解説するのだって大事なことには違いないが、そんなことはむしろ俺のような年寄の仕事である。人のよい池上くんは、シャクマトフ教授の言葉に「そうかもしれませんねえ」なんて相槌を打っているが、俺は「そんな文句は池上くんに言わずに年寄に言え。というか俺に言え」と返した。もちろんシャクマトフ教授はそんなことくらいわかっていて、むしろきょうの池上くんの講演への賛辞のつもりで言っているのである。


2017年2月21日(火)くもり

午後、池上大祐くん(@DaiskeIkegami)が松山にやって来た。明日のTGSAセミナーで講演をお願いしているのだ。きょうは池上くんも俺も特別な予定がないので、カントルがどうしたソロヴェイのモデルがどうしたhyperdegreeがどうしたと、集合論について自由にディスカッションをして過ごした。夜は道後喜多町の「にきたつ庵」で、酒造屋ならではの原酒を飲みつつ夕食。

積年の未解決問題について池上くんに聞いてもらい、ディスカッションできたおかげで、久しぶりに頭が働きだした気がする。ありがたいことだ。


2017年2月20日(月)くもり

朝のうち雨で、昼を過ぎても空がずいぶん暗かった。そのせいか午後3時ごろにもう夕方みたいなアトモスフィアになっていて、そろそろ片付けて帰ろうかな、なんて思って時計を見てもまだ4時にもなってなかったり。例によって Ruby でこちょこちょコードを書いたり R をいじったりしていたら、きょう午後5時が締め切りの成績入力を忘れていて、教務からのメールで気づいてあわてるなど。危ない危ない。

夜はピアノのレッスン。お題はブルグミュラー18の練習曲の第5曲と第4曲。第4曲「ジプシーたち」は短い中にもいろんな要素が詰め込まれたシンフォニックな曲で、やってて楽しいが、それだけに難しくもあり、おまけに先週1週間あまり楽器に触っていなかったので、まだ全然弾けない。とはいえ、さらい始めのうち「こんなん俺に弾けるんかいな」と心細くなるのは毎度のこと。あきらめずに練習しましょう。先日届いた楽譜集を、3つほどの曲に付箋をつけて持っていって、このあたりの曲なんか発表会の出し物にいいかなと思ってます、などと話す。

レッスン後、かなり久しぶりにGarakta Cafe&Barに寄った。なんだかんだで立ち寄る機会が減ったこの店の前を、しょっちゅう通ってはいる。この頃はたいがい、この時間になるとカウンターに何人かのスーツ姿のお客さんがいるのを目にする。ところが今日は街を歩く人が妙に少なくて、このバーも閑古鳥。天の邪鬼な俺は久々にガラス戸を開けて入ってみた。まずグレンフィデックをロックで飲んで、バニラを思わせる独特の残り香を楽しんだ。次に白州を頼んだ。日本のウイスキーらしくクリアな味わいで、少しとんがった印象。ああ、この二つは逆の順序で飲んだ方がよかったかな、なんてバーテンと話していたところへ、立て続けに3人のお客さんが入ってきた。そのうち1人は旧知の人で、むかし同じ吹奏楽団でラッパを吹いていたオクダさんである。やあ久しぶりと挨拶し、酒に詳しいオクダさんのウイスキー樽についての薀蓄にしばし相槌を打ってから、先に席を立って、ジュンク堂書店に移動。4階の理工書と音楽書をしばらく眺めたが何も買わず、9時の電車で帰宅。


2017年2月19日(日)はれ

卒業研究発表会2日目。なんと038くんがインフルエンザにかかって出てこられなくなった。事情が事情だけに熱を押して出てこられても困るので、発表をキャンセルする。

午前中に庭崎ゼミと尾國ゼミ、それから山内ゼミの発表がある。午前の部の最後のセッションで山内ゼミの発表の座長と時計係を俺たちが担当する。山内ゼミのお題は「どの区間でも単調でない微分可能な関数の存在について」だ。有界導関数のなすバナッハ空間でベールのカテゴリ定理を適用するという、決して易しくはない証明なのだが、その骨子を明快に上手に紹介する、よく準備されたいい発表だった。いい発表のあとは、「数学者魂」の点火した教員たちからの質問とコメントが雨アラレと降り注ぐし、セッションを閉じたあとも、部屋に心地良い興奮の名残りがあって賑やかさが違う。こうなったら、発表は大成功といえる。

うちのゼミのKDくんの発表は午後の部の最初。定規とコンパスだけを使う初等幾何の方法で角の三等分ができないことの証明と、トマホークと呼ばれる器具を使えば角を三等分できるぞ、という話だ。角の三等分の話題については、教官たちは皆それなりにわかっているが、学生たちはそうでもない。山内ゼミのときのようには部屋が活気づくこともないが、それでも休憩時間(ではなくて、038くんの発表がキャンセルされたためできた空き時間)に学生どうしで自発的なディスカッションがなされていたようだから、発表として悪くなかったのだろう。よかったよかった。KDくんお疲れさま。

さてその空き時間に、038くんが発表するはずだった九点円の定理について、O下さんと多聞天さまを相手に概略だけ伝えた。O下さんはこの定理自体が初耳だったし多聞天さまは初等的な証明は知っているけど複素数を利用した簡明な別証明は意外だったしで、2人ともかなり関心をそそられた様子。そうなると038くんの病欠がなおのこと残念なのだった。

しかし今日のハイライトは平野ゼミの発表だ。ディリクレの算術級数定理の証明を紹介し、一例として 100n+19 という形の素数が無数にあるというデモンストレーションのひとつとして、「今日の日付は 20170219 で、これも素数です。」と言った時には、会場がどよめいた。


2017年2月18日(土)はれ

朝のうちまだ頭がボォッとしていて、身体も重かった。なにはともあれ食事をし、いつもの薬を飲む。卒業研究発表会の1日めなので大学に行くが、結局会場には出向かず、自室でおとなしく本を読んだりして過ごした。それでも、3回生がひとり研究室訪問に来たので、大学に出てきた意味はあった。夕方には少し頭がスッキリしてきて、左右の目の焦点が合ってきた。少し斜視で、普段はなんともないが、体調の悪いときには物が二重写しに見えてしまうのだ。

思うところあってiMacとMacBook Proに RMeCab をインストール。


2017年2月17日(金)くもり

昨晩飲んだ精神安定剤のせいでずっと寝ていた。2回ほど水を飲みにキッチンへ行った以外は、ほとんど記憶がない。前回もそうだったが、この薬を飲むときには次の日まる一日を捨てる覚悟がいる。


2017年2月16日(木)はれ

朝、サイフを持たずに出たことに気付いて家に戻るが、家にも見当らない。置き忘れたとしたら昨日ビールを買ったローソンに違いないので、電話して確認する。さいわい、店で預かってくれており、俺の持ち物であることもすぐに確認が取れた。それで店に出向いて「すみません昨晩サイフを忘れたアホのフジタです」と言って、保険証やらなにやら見せて身元を証明して引き取ってきた。札入れと小銭入れを別にしているので、うっかりすると、こういうアホをやらかしてしまう。気をつけなくては。

卒業研究ゼミは発表会に向けての最後の練習。しかしついつい雑談が多くなってしまった。

books20170216

夕方はいつもの医者に行って薬を出してもらう。いつもの薬のほかに、この時期だけ鼻炎の薬も出してもらう。いつものように帰り道には書店に寄って、本を3冊買った。ここまではいたって平和だったのだが、帰宅して夕食後、妻と喋っているうちに、どうでもいいような些細なことで俺ひとりヒートアップしてしまい、どうしようもなくなったので、精神安定剤をのんで寝た。


2017年2月15日(水)はれ

会議が2つあった。会議というのはどうも「せにゃならんことがいっぱいありますね」に始まり「お金がありませんね」に終わるので、あまり楽しくはない。

二つの会議の合間に、研究室に多聞天さまが降臨なさったので、TikZで積分路を作図する方法をご奉納申しあげた。

tikz20170215

夜、いつものように帰り道にコンビニでビールを買った。それだけなのだけど、今回に限っては、話が翌日に続くのだった。


2017年2月14日(火)はれ

朝、朝食を用意して子供らを送り出し、自分用の弁当を作り、普段より早く家を出る。午前中は修士の学位審査があるのだ。M2の学生さんたちの発表を聞き、いろいろの質疑をする。午後は来年度の卒業研究を選ぶ3回生の研究室訪問に対応したり、本を整理したり。

chinese20170214

昨晩のような手抜き晩飯を2日続ける気にもならん。マルナカに寄って食材を買い足し、回鍋肉と麻婆豆腐を作った。まて貝のむき身が安く手に入ったので、バター焼きにして、食後の酒のつまみにした。子供らの夕食が済んだころに妻が帰宅。今回の出張では「何度数えても一枚足りない(資料が)」「いつのまにか一人増えてる(面談相手が)」などなど怪談ばりの怖い話があったらしいが、思いがけないコネクションもできて有意義だったそうだ。

というわけで、今年はチョコレートはなし。


2017年2月13日(月)はれ

研究室にSnapliteが入った。小さな照明器具なのだが、単体でデスクライトとして使えるほか、iPhoneを乗せて、手書きノートをスキャンしたり、書画カメラとして使ったりできる。

卒業研究ゼミ。発表会まであと数日。ひたすら発表の練習をする。ゼミ生2人とも、代数学の期末テストに合格したと担当のワニ准教授からメールで連絡を受けて大喜びしていた。卒業に必要な単位がぎりぎりまで足りず、ずっと不安だったらしい。

夜、ピアノのレッスンは11月の発表会直前のレッスンの代休でお休みになった。妻が高松出張中なので、晩飯を用意する。もっとも、昨日のうちに買ってあった食材を出してきて、あとはうどんを茹でるくらいで済ませたのだが。


2017年2月12日(日)はれ

まだ風は冷たいがいい天気だ。昨晩風呂に入れなかったので、お昼前に近所の温泉に行った。さっぱりした気分で、上機嫌で帰宅してみると、ムスメの部活の同期生のポリーさんがうちに遊びにやってきていた。卒業する先輩たちに贈るプレゼントを選ぶというので、皆でエミフルMASAKIに行った。ムスメたちとセガレがそれぞれに買いものに行っているあいだ、俺と妻はこれといってすることもない。読みかけの文書のひとつも持ってくればよかった。昼飯が少なめだったので、おやつがわりにフードコートのインドカレーを食ったら、けっこう美味しかった。

夕方、ポリーさんが帰り、さてお惣菜を買ってきて夕食にしようという段になって、ムスメが体調不良を訴えはじめた。まあ仕方がないので、ムスメにはかけ蕎麦を作ってやった。あと、きょう特筆すべきことと言えば、歩きスマホが危険だということを、妻が身をもって示してくれた。詳しくは書かないが、またしても、iPhoneがオシャカになった。明日の高松出張の直前にスマホをパァにした妻はさすがにしょんぼりしているが、まあケガもなく、それくらいで済んでよかったと思う。


2017年2月11日(土) 建国記念日くもり

昼食のラーメンを作った。いつものように、生麺を買ってきて、スープを自作する。きょうは醤油味。具に妻の作った煮豚を入れたら、これがめっぽう旨かった。

夜、ひさしぶりにRaspberry Piを起動。ネットワークにつないでソフトウェアアップデート(というか apt-get update)をかけたら、えらくたくさん更新されたようだ。その後、火曜日にiMacで走らせたのと同じ数独のプログラムを走らせたら、ざっと10倍ほどの時間がかかった。出力を待ってる間に眠ってしまった。


2017年2月10日(金)くもり

秋山智俊『恋するプログラム Rubyで作る人工無脳』と佐藤理史『Rubyで数独 AIプログラミング入門』が届いた。『恋するプログラム』は2005年初版でちょっと古いし、Windows専用のVisualuRubyなるライブラリでGUIを組むことが前提になっているので、自分の環境ではそのままは使えないが、参考にしようと思う。

rubybooks-20170210

あと、拙訳『キューネン数学基礎論講義』と志甫 淳『層とホモロジー代数』を数学科図書室に置くため大学に寄贈。


2017年2月9日(木)くもり

電車で吉田夏彦『論理と哲学の世界』を読みながら大学へ。来年度前期に例年どおり「集合と位相I」と「数理論理学」の講義をするので、この本の明快な記述を説明の参考にしたい。

毎年、後期の授業の終わるころに現2回生向けの「新3回生ガイダンス」が開かれ、その際にわが数学科の図書室の使い方の説明を俺がする。図書室のルールの説明を受けて誓約書にサインした学生さんたちだけ、オートロックになっている図書室のドアを学生証で開けられるように登録する。で、現3回生でこの登録をしているのは全体の7割くらいの28人なのだが、現2回生はきょうだけで36人が誓約書を提出してくれた。昨年までとは、ガイダンスのときの我々の話の運び方が違ったのかもしれない。

卒業研究ゼミでは、発表会に備えてゼミ生2人がそれぞれ模造紙に作図をする。俺もこういう工作ものは大好きなので、かなり手伝った。Cooper本講読ゼミは、期末テスト期間中でもあり、今回お休み。

帰り道、あんまり寒いので途中のコンビニでカイロを買った。さらに歩いていると、電停で県外から来たというお兄さんが財布をなくして困っていた。電車代を貸してあげた。名刺をくれたら後日お金を送り返すというのだが、名刺なんか持ってないし、そんな手間を取らせるほどの金額でもない。だから「返さんでええから、次に困ってる人がいたらその人に回してやってよ」と言って帰ってきた。これはちょっと、お人好しかつバカだったかもしれないが、自分ではこれでよかったと思っている。帰宅して事情を話したら妻も理解してくれたので満足だ。


2017年2月8日(水)くもり

朝から修士論文発表会。8時35分に大学についたらもう始まっていた。来週の正式の審査会が9時開始なので今日もてっきり9時からだと勘違いしていたが8時30分開始だったとは…不覚である。この発表会では、M2くんたちが修士論文の内容を公開の場で発表し、次週の学位審査に備える。運営全般はM1くんたちがやるのが慣例だ。発表会後、発表者のうち2人が研究室まで挨拶に来たので、僭越ながら、それぞれに感想と若干の質問を申し述べる。

夜は、シャクマトフさんのところのM2院生1Cくんの発表に出てきた距離関数の性質についていろいろ考えながら、歩いて帰宅。


2017年2月7日(火)くもり

午前中、およそ2か月半ぶりに散髪にいった。いつもの1000円カットなのだが、今回は普段に増して丁寧にやってもらえて満足。サッパリと頭が軽くなったが、やはり少々襟元が寒い。

午後は大学でCooper本の第8章を予習。ゲーデルの(第一)不完全性定理を計算論の文脈において証明する議論で、再帰的でω-無矛盾な算術の公理系の定理の集合がc.e.だが computable でない、ということが鍵になる。ここまでの議論の流れからすると、この証明はとてもわかりやすいのだが、ロッサーによる改良や第二不完全性定理へ発展させる道が容易にはつけられないという難点がある。

「激辛数独」の最も難しいH+というランクの問題を、先日の自作数独ソルバーに解かせると、解きはするものの、場合によっては5秒くらいコンピュータが「長考」する。かなり深い探索をしているようだ。このプログラムは、途中で乱数を使って振舞いを決める非決定性プロセスであり、所要時間はサイコロ次第。ヘタな目が出るとたくさんの正しくない仮説を立てて棄却してをくり返すことになる。同じ問題を100回解かせて所要時間を比較してみたところ、たとえば『激辛数独』第20巻問題104の場合、最短0.5秒、最長8.1秒、平均2.5秒だが中央値は2.0秒。標準偏差は1.8秒と大きいが、全体の半数が1秒〜3.6秒の間にあるので、8.1秒 (+3.2SD!!)というのはよほどクジ運が悪かったのだろう。なお、いろいろな問題を入力して試した中でこの『激辛数独』第20巻問題104は特にパソコンをてこずらせたやつで、他の問題だとタイムはもう少し短かくなる。

テストに使ったパソコンのスペックは大したことなくて、MacOS X 10.11.6, El Capitan, iMac Mid 2007, Core 2 duo 2GHz, RAM 4GBである。

昨日のジュンク堂探索で、佐藤理史『Rubyで数独 (AIプログラミング入門)』(近代科学社, 2016年)という本を見つけた。この本では、もっとマジメに人間の思考プロセスに近いプログラムで数独を解こうとしている。ところがその場合、「激辛数独」の問題で行き詰まることがしばしばあるらしい。俺のフマジメなプログラムが時間こそかかるが何でも解いてしまうのは、要するに腕力で解いているからであり、「何も考えていない」からである。もう少し利口なプログラムを書けるようになりたいな。『Rubyで数独』読もうかな。


2017年2月6日(月)くもり

卒業研究ゼミ、二人に発表会の要旨(アブストラクト)を書き上げてもらう。二人とも、手書き原稿に図入りだから、なかなか大変だ。それから1回ずつ発表練習をした。ゼミのあと、先週の木曜に聴けなかったCooper本の定理7.3.5の証明を自分でフォローする。クリーネの不動点定理を使った巧妙な証明で、自分では思いつける気がしない。

夜はピアノのレッスン。ブルグミュラー18の練習曲の第3曲「家路につく牧童」が通った。先にとりかかっている第5曲「泉」とあわせて、次には第4曲「ジプシーたち」をやる。この2曲とも、楽譜(おなじみ青い表紙の全音版)に「これ誤植じゃないの?」と言いたくなる謎な指示があるので、他のエディションの楽譜と比べて確認しておきたい。

レッスン後は例によってジュンク堂書店へ。数学書のコーナーに行き、最近ちょくちょくツイッターで話題に上る新刊レンスター『ベーシック圏論』(丸善, 2017年)を吟味したところ、研究室に原書を持っていて、読みかけで放ってある本の訳書であることがわかった。なるほど。では原書のほうを後日さらに吟味することにしよう。テレンス・タオのルベーグ積分の本 (舟木直久 監訳/乙部厳己 訳, 朝倉書店2016年)はいい本のようだ。本来の話の流れからしたらどうしたって余談になるしかないルベーグ非可測集合をめぐる議論にも、著者オリジナルと思われる新しい説明がついている。まあ、真っ先にそんなところを読む俺も俺だが。いい本のようだけど、値段を見て、そっと棚に戻した。きょう買った本は2冊。飯田隆『規則と意味のパラドックス』(ちくま学芸文庫, 2016年)とニコリの『激辛数独』第20巻(ニコリ, 2016年)だ。

月替わりの処理を含めて一週間分の「て日々」を書くとなると、こんな薄い内容でも軽く1〜2時間はかかってしまう。後回しはよくない。


2017年2月5日(日)あめ

朝から晩までずっと、非常に低調。ムスメを連れて昼食に出たほかは、ずっと家で寝ていた。「て日々」の更新を1週間サボっているが、何もできない。家族にも心配かけた。済まない。


2017年2月4日(土)くもり

昼食にちゃんぽんを作った。妻に自作ちゃんぽんを食ってもらうことができたのでよかった。これがしばらく前からの懸案だったのだ。


2017年2月3日(金)はれ

節分である。立春を待たずして、ずいぶん春めいた暖い日になった。

妻は朝から張り切って、ひめぎんホールへ学会発表に出かけた。ひさびさの学会で楽しかったらしいが、発表が済んでみると「ああ言えばよかった」「こうすればよかった」という後知恵が続々と沸いてくるもので、帰宅後しばらく妻はかなりハイであった。


2017年2月2日(木)はれ

職場の建物のLED照明がリコールで総とっかえになるそうだ。どんな不具合があるんだろうなあと思いながら、天井の灯りを見あげる。

午後、卒業研究セミナー。038くん病欠。アブストラクトの締め切りも近いのでハラハラするが、病気では仕方がない。一刻も早い快復を祈る。その後はCooper本講読セミナー。第7章を終わらせ第8章に入った。途中、別の仕事でちょっと抜けなければならなかった間に、きょうの話のなかで一番難しい、定理7.3.5《creative set はすべて many-one 完全である》の証明が済んでいた。これはあとで自分で補習しておこう。第8章では不完全性定理を扱う。きょうはその最初の、論理式のゲーデル数化についての話の途中でおしまい。


2017年2月1日(水)くもり

先日の休日出勤の代休をとって、家にいてRubyでプログラムを組む。数独ソルバーの、どうにか動くものができた。現在の数字の配置から直接に導かれる結果を書き込む操作を続けていき、行き詰まったら、現在空欄になっているセルをひとつランダムに選んで、そのセルに入り得る数字すべてを仮説としてスタックに積み、仮説から直接導かれる結果を最初と同様に追っていって、結果が矛盾したら現在の仮説を棄却して別の仮説を試す、というやり方である。こんな単純な機構だが、案外うまく動いている。「難易度★★★★★ 目安時間120分」なんて書いてある問題をコンピュータがほんの1〜2秒で解いてしまうのを見ていると、つくづく、人間とコンピュータは得意分野が違うなあと思う。

solver20170201