て日々

2018年3月


2018年3月31日(土)はれ

土曜日は温泉とかサックスの練習とかに行くことにしているわけだが、なんだかんだでどちらも果せず。原稿に手を入れる作業はそれなりに進めた。洗濯を手伝い、昼食にラーメンを作った。普段入れる豆板醤を今回は入れなかった。そのほうが妻子には好評であった。昼食後は長めに昼寝をした。

夕方、妻と2人で三津のTSUTAYAに行った。きょうが使用期限のランチパスポートを持っていくと、DVDのレンタルとか本の購入とかでポイント10倍の特典があるというので行ったのだ。妻は仕事に関連して保育関連書を買っていたようだが、俺のほうは先刻ご承知のとおり、いまは読む本がありすぎて困っている状態なので、これといって買うものがない。2階に上って、レンタル落ちの中古CD1枚500円のワゴンから溝口肇のアルバムを2つ見つけたので、それを買い、車で聴きながら帰る。

ChromiumとFirefox-ESRの表示画面
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思うところあってIdeapad Flex 10のシステムをRaspberry Pi DesktopからDebianの公式LXDEデスクトップに入れ替えた。まっさらからの再インストールとなったが、すでに加減はわかっているから混乱はなかった。上の画像にあるとおりFirefox-ESRではこのページが明朝体できれいに表示されている。スタイルシートを手直ししたので、Linux環境ではデフォルトの日本語フォントで表示されるようになっているはずで、実際Chromiumではゴシック体になっている。どうも、ウェブの表示をいろいろなプラットフォームで見やすくしようと考えると、なかなか一筋縄でない。


2018年3月30日(金)はれ

昨晩遅くまで部屋の片付けをしていたので寝坊した。ともあれ大学に行く。数セミ連載の原稿について編集さんからメール。コメントを書き込んだPDFを受けとる。プリントアウトして目を通し、原稿を修正せねばならん。あ、いや、プリントアウトは必須ではないのだが、古い人間なもので、どうも昔の癖が抜けない。

このごろWindows PC/Linux PC/Macの3種類のプラットフォームで作業をしている。長い文章を打つ作業は、(仕事のメールをWindows PCで打つ場合を別にすれば)これまではたいがいMacでやっていた。だが、古いMacBook Proは、いつでもどこへでも持ち出すには大きく重いと感じられるようになってきた。さりとて新しいMacBookを手に入れるのはどうやらまだ当分先のことになりそうだ。それで先日、ASUS VivoBook E200HAとLenovo Ideapad Flex 10という2台の軽量ノートPCを中古ながら入手したわけだ。小さくて非力なコンピュータのようだが、Debian GNU/Linuxをインストールすれば、それなりに物書きパソコンとして使える。当分はそれでしのぐ。

それで問題になるのが、SKKでの日本語入力に際して多用されるCTRLキーの位置だ。一般的なPCのキーボードとMacのキーボードでは同じJIS配列といっても少し違う。ことに、CTRLキーとCAPSキーの位置が逆になっているのは大きい。両方のキーボードを使うようになって混乱してきたので、OS Xの環境設定で、AppleキーボードのCAPSキーにCTRLを割りあてるようにした。これは逆にする人が多いように思う。CTRLキーがホームポジションのすぐ横にあるAppleキーボードの配列のほうが、CAPSみたいな使用頻度の低いキーが押しやすい位置にあるPCのキーボードの配列よりいくぶん合理的だからだ。しかし、PCのキーボードの配列をAppleに合わせるよりは、その逆のほうが簡単である。Linuxのデスクトップ環境がいまほど便利でなかった昔、xev でキーのスキャンコードを調べ xmodmap ファイルを書き変えてキー配列を手直ししたこともあるが、あれはけっこう面倒だった。いまはどうなっているんだろう。

Ideapad Flex 10のキーボードは右側の約物のキーが小さい。E200HAのキーボードだってバックスペースのすぐ左の円記号のキーだけは小さいんだけど、Ideapadのキーボードよりはるかに打ちやすい。薄さ軽さ、電池の持ちなどを考えても、Debian GNU/Linuxをインストールしほぼ同様の環境を構築して使ってみた印象で判断すれば、VivoBook E200HAのほうがIdeapad Flex 10より、ずっと使いやすい。何度でも書くが、突然キーボードが言うことを聞かなくなるあの致命的な不具合さえなければ、いまごろこのVivoBookをバリバリ使い倒しているところだ。とはいえ、ストレージの小ささは看過できない問題で、物書き仕事に必要なソフトウェアをひととおりインストールしたらルートドライブの残り容量があと7GBというのは、まあ自分の書く文章だけならどうにでもなるが、参考資料をコピーしたり、画像データなども扱おうとなると、少しこころもとない。その点、Ideapad Flex 10の250GBのソリッドステートドライブは大きな魅力である。あ、少し脱線したが、キーボードの打ちやすさという意味では、Ideapad Flex 10よりVivoBook E200HAに軍配が上がる。(以上、このパラグラフはE200HAで入力した。ついでに言えばきょうの日記の他のパラグラフはIdeapadで入力し、一昨日と昨日の日記はPomeraで入力したものをIdeapadで編集した。他の日はiMacだったりMacBook Proだったり。Raspberry Piを使った日もある。いろいろな機材をとっかえひっかえ使っているわけだ。)

歩数計カウント10,823歩。朝は電車で大学へ行ったが、昨日部屋の掃除をしていた時に見つけた懐中時計(安物!)の電池SR626SWを買いにエディオンに行き、そこから歩いて帰宅したので、そこそこの歩数になった。帰宅して懐中時計の電池を交換する前に、玄関先に電池切れで放置されていたムスメの腕時計の裏蓋を開けて調べてみたら、同じ種類の電池だったので、そちらの電池交換を優先した。自分は時計がなくて困っているわけじゃないからね。


2018年3月29日(木)はれ

レジュメの読み返しをするつもりだったのだが、家の自室の片付けで一日が終わった。妻はきょうと明日の仕事の都合で今夜は宇和島に泊まる。昼と夜の食事の用意はムスメがしてくれた。夕方には医者に行った。時間に余裕をみて出発した分、予約の時刻より早く着きそうだったので、ひとつ散歩を兼ねて遠回りをしてやろうと、わざと知らない道を選んで進んだつもりが、歩くうちにちょうど医院の裏に出て、かえって早く着いてしまった。まあ、遅れるよりはいい。医者への往復で歩数計カウント8,739歩。

部屋の片付けだが、手入れができたのは部屋全体の半分にも満たない。なので見た目はほとんど変わっていないが、普段活動している範囲は多少綺麗になったと思う。かなり久し振りだが布団も干せた。明日は大学の研究室のほうを片付けないといけないので、懸案事項である本棚の整理は、またしても延期になりそうだ。


2018年3月28日(水)くもり

引き続き集合論のレジュメを書く。関係と関数の話。このあたりになると、普通に大学の授業でやることと変わりはない。公理的集合論をやるにあたって何がやっかいだと言って、こういう当たり前の事項でも、フォーマルな論理体系で公理からフォーマルに導出せにゃならんと思うと難しく感じられてしまうところだ。しかし、フォーマルな論理体系といえども、数学で普段やっている論証のカラクリをうまくとらえようという努力から生まれているわけで、決して、いつもと違ったとんでもないことをやろうというわけではない。なので、これから集合論を学ぶひとは、フォーマルな言語についてひととおりの知識を得て、論理式の主張する内容を読み取れるようになったなら、ひとまず、ほしい命題のインフォーマルな証明、普通の数学と同じ筋道の証明を考えてみることだ。それでできないことは、フォーマルな論理を学んだところで、できるようにはならない。レジュメの最初の3分の1か4分の1くらいの内容はこれで書けたと思うので、明日と明後日は読み返しに費やし、月末にはこの部分だけでも先方に送ろう。

仕事部屋でごちゃごちゃ作業するうちに、帰りがすっかり遅くなった。夜11時過ぎに帰宅すると、家族はみな寝ていたが、晩飯に大好物のしめ鯖が待っていた。

歩数計は見つかった。というか、普段はいている2本のズボンの、いまはいていないほうにベルトごとしっかりとくっついていた。テーブル周りにあるはずだと思っていたせいで、ちゃんと探していなかったわけだ。というわけで、徒歩で往復して歩数計カウント11,739歩。


2018年3月27日(火)はれ

きょうはまた一日家にこもって、寝ているか食っているかパソコンに向かって原稿を書いているかという3通りの行動しかしない原稿動物。ZFCの公理を述べて解説を加え、クラスの記法を導入し、自然数の集合 \(\mathbb{N}\) を定義してそれがペアノの公理系をみたすことの証明をした。ここまでで原稿は全部で22ページ。このあと、関係と関数についてのよくある議論が続く。夜10時を回って作業を終え、バックアップをとって、さてコンビニにお酒でも買いにいくかと思ったら、持ち合せの現金というものがない。一日家にいたから気がつかなかった。というわけで、期せずして休肝日となった。


2018年3月26日(月)はれ

どうにか体調を取り戻して大学へ。こんな春の日に、ことに2日も家にこもってから表へ出ると、なんだか世界がとても素敵な美しいところに見える。ありがたいことだ。研究室で二代目桂枝雀の演じる『天神山』を聴きながらいろいろの作業をする。LilyPond公式サイトのチュートリアルを見ながら自分で書いてみて、少しだけ感じがわかってきた気がする。

ピアノのレッスン。いつものことながら、無意識に力を入れているので固くキツい音になる。脱力の大切さ。それは集中しつつリラックスして弾くということでもある。そのためにも、もっと練習せねばならん。

連載の原稿を上げたので、次には集合論のレジュメを書かにゃならん。すべてを一気に書き上げるのは諦めて、ひとまず今月中に書けるところまでを予習用に先方に送ることにする。大学で書き始め、最初の形式言語のところを書き、帰宅後に構造と解釈について書いた。あわせて8ページと少し書いて、夜中を過ぎたので作業打ち切り。続きは明日。このあとZFCの公理の紹介と、公理に基く集合論の展開が続くことになる。


2018年3月25日(日)はれ

昨日に引き続き、天気がよく体調が悪い。一日寝かせた原稿をほんの少し手直しして、編集部へ送った。10日ほど更新が止まっていた「て日々」をまとめて更新した。水曜日の分までは書きためてあったので、それほどは困らなかった。その作業を済ませたあとは、ほとんど何もせず、ずっと寝ていた。夢の中で何度も身体が重く言うことを聞かなくなった。昨日と同様、家から出ず、酒も飲まない。

今日のエントリはTinker Board上のDebianでmeditを使って更新し、ファイルマネージャPCMacFMのFTP接続機能を使ってサーバにアップロードしてみる。Raspberry PiにせよTinker Boardにせよ、名刺大の小さなボードだからと侮ってはいけない。なかなか便利なものである。


2018年3月24日(土)はれ

天気はよいが体調は悪い。熱はないが鼻水と咳が出る。温泉にも行かず、サックスの練習にも行かない。まあ、サックスの練習くらい行けばよかったのだが、家族の出入りのタイミングが合わなかったという理由が大きい。午前中うんと集中してパソコンに向かい、6月号の記事をどうにか形にした。その反動で、午後はヌケガラ状態だった。


2018年3月23日(金)はれ

卒業式。今週ここまでずっと天気が思わしくなかったのだが、きょうになってすばらしい晴天でうららかな春らしい日になった。きっと、卒業生の日頃の行いがよいのだろう。うちのゼミから送り出す卒業生はITくん、10kくん、枝eくんの3人。それぞれの社会でそれぞれに幸せに生きてほしい。

結城さんの「数学ガール」シリーズのレビュー会を何度も取りまとめてくれた好漢ねげろんも、このたび大学院を修了してITに就職。知的にも人間的にも素敵な奴だから、どこへ行ってもコミュニティの中心になって活躍してくれることだろう。あのヲタク四天王の筆頭、増長天さまは、秋のうちに修論を概ね仕上げて就職を決めていた。コンピュータ大好きなので、IT企業は適材適所だと思う。あと、卒業・修了ではないが510くんは蟇ノ油大学に移った。代数学でなければ数学基礎論を研究したい、とのことだ。彼とは、これからもちょくちょく顔を合わせる気がする。

めでたい卒業式の日なのに、俺はちょっと風邪ぎみ。2次会の途中で抜けて、歩いて帰宅。(どこへやったものか、このごろ歩数計が見当らない。けっこう歩いているのだが、どうも張り合いがない。)


2018年3月22日(木)くもり

連載の締め切りが近い。物書きパソコンとしてDebian化したIdeapad Flex 10で書き始め、調子が出てきたところで研究室のiMacに移って続けて、分量だけはどうにか確保した。データをUSBメモリディスクに入れてあり、家にあるMacBook ProにもIdeapadにも、Raspberry Pi 3にもTinker Board Sにも、研究室のiMacにもWindows PCにも、TeX環境を構築して、その気になればどの機材でも書けるようにした。無駄が多いなどと言ってはいけない。

となると、Debian化したVivoBook E200HAが、せっかく快適な使用感を得たのに、動作不安定で真面目な用途に使えないのが、なんとも残念だ。

雨は上がったようだけど、えらく寒い。にもかかわらず、春らしい服装をして、部屋の暖房も入れずに過したので、すっかり身体が冷えてしまった。


2018年3月21日(水) 春分の日あめ

祝日だがあいにくの天気。昼飯には昨晩帰りにスーパーで買ったマイカの墨煮を作り、生パスタを食った。

ikasumi20180321pasta20180321

ASUSのTinker Board Sというワンボードコンピュータ[リンク先はPhysical Computing Lab.の関連情報ページ]を手に入れた。外観はRaspberry Piとほぼ同じで、Raspberry Pi Type B用のケースが使える。クロックスピードが1.8GHz、メインメモリが2GBと、ラズパイより強化されており、それにいちばん大きな違いは16GBのeMMCドライブを内蔵していることだろう。これにOSを書き込んでおけば、microSDカードなしでも起動できる。Tinker Board Communityなどのサイトでいろいろの情報を調べてセットアップする。OSはDebian GNU/Linuxの独自バージョンで、TinkerOSと呼ばれる。Raspbianとは少しだけ違っている。Raspbianで使ったfcitxによる日本語入力はうまく動かないので、uimを使う。また、Raspbianではタスクバーの右端にあったEjecterがない (そもそも lxplug-ejecter パッケージのインストール候補が存在しない)。しかし、どうやら、用途を欲張らなければそこそこ使えそうである。


2018年3月20日(火)あめ

午前中、散髪に行く。前回は昨年の11月30日だから、ざっと110日ぶりということになる。理容師さんが驚いていたが、俺も驚いた。いや、自分の髪が伸びたと思えばこそ切ってもらいに来たわけだから、俺が驚くのは本当はおかしいのだけど。まあそんなことはともかく、久々に髪を切ってサッパリした。その足でコミセンの図書館に行き、さらに藤原町のケーズデンキまで足を伸ばして、250GBのSATA SSD (Crucial CT250MX500SSD1/JP) を購入。そこからさらに、大学まで歩いた。結構な距離だ。残念だが、今朝は歩数計が見あたらず着けてこなかった。いよいよ年度末が近付いて、いつになく大学が静かだ。

さてさて、SSDに換装してDebian GNU/LinuxをインストールしたIdeaPad Flex 10は、昨日までと見違えるように快速になった。これでようやく、持ち歩ける物書きパソコンができた。設定とかいろいろ悩みどころはあるが、それよりなにより原稿を書いてしまわないと。

設定の悩みどころの一つに日本語のフォントの問題がある。これはどうしてもmacOSにかなわない。たとえばブラウザでこの「て日々」を表示させた結果など、あまりにもひどかった。まあ俺が素人仕事で書いたスタイルシートなんだから仕方がない。IPAex明朝フォントで表示させることにしていたが、デフォルトのほうがはるかにマシだ。あるいは、明朝体へのこだわりは捨ててしまったほうがいいのかもしれない。

マシンをLinux化した理由は、ひとつには何度やってもWindowsへのTeX Live 2017のインストールがうまくいかず、いい加減イヤになったこと。それと、先日までにカスタマイズしたE200HAのデスクトップ環境を持ってきたかったこと。まあ、本当のところは、もちろん、換装したSSDからWindowsが起動できるようにライセンス情報その他もろもろを保ってにHDDの内容をそのままコピーするという技術が自分にないので、他の選択肢はないのだけど。

LilyPondという楽譜記述言語を覚えようかと思うなど。


2018年3月19日(月)あめ

普段ならiPhoneのアラームを仕掛けるところだが、忘れてきているから仕方がない。パソコンのアラームとホテルのモーニングコールを併用して、朝5時25分に起床。宿を出たのが5時50分ごろ。東急大井町線に乗り、大井町駅前からバスに乗って、羽田に着いたのが6時50分ごろ。搭乗待合ロビーでコーヒーだけは飲んだが、朝食をとる間がない。朝9時ちょっと前に松山空港に着いた。東京は曇り空だったが、松山は小雨だ。迎えに来てくれた妻の車で大学へ。妻はちゃんと気を利かせて、iPhoneときょうのお弁当を持ってきてくれていた。粗忽ものの俺がどうにか生きていられるのは、この妻のおかげである。いつもありがとう。

スマホを持たずに出張に来てしまうと大変心細い。かつて毎年のように数学会の会合に来ていた頃に戻ったというようなものだが、その頃はそもそも出先でアドホックに情報を検索するという習慣は世の中のどこにもなかったので、行き先周辺の地図をプリントアウトして持って行ったりとか、事前に情報をきちんと集めていた。このごろは、俺もすっかり携帯電話のある暮らしに慣れてしまったわけだ。

今日は会議がある。それがために今朝も早起きしてトンボ返りしてきたわけだが、会議の時刻が決まる前に出張の手配をしたものだから、会議が早い時間になっても出席できるように朝一番の飛行機を押さえたのだった。実際には会議は15時から。そうと知ってりゃ、もう少しゆっくり朝飯を食ってから帰ってきたのだけど。数学会の年会の最中に会議をしたら、出席できない人が続出するに決まっているのだが、学部全体あるいは大学全体のスケジュールに関係してくるから、数学科だけの事情では日程を決められないのだ。まあ仕方のないことだ。

ピアノのレッスンなし。休肝日。


2018年3月18日(日)くもり

アホのフジタはスマホを忘れて出張に来てしまった。パソコンはあるが、昨日買ったばかりで設定中である。二段階認証がクリアできないからブラウザで Gmail や icloud.com にログインすることすらできない。人に会うための出張なのにこれではどうしようもない。仕方がないので東京行きの飛行機の機内Wifi接続サービスを利用して、さしあたり午前中に会う予定のSATOさんにメールを打った。昔のインターネットを思わせるスローな通信である。まあ、一日くらいスマホなしで過ごしてもええやろ。

事前の約束どおり品川で編集SATOさんと落ち合う。東急EXイン品川駅前という大きなホテルの2階のカフェ «September roast coffee» でコーヒーを飲みつつ話す。昼食は同じフロアの «T.G.I.Fridays» でハンバーガーとビール。

SATOさんは、自分の経験やツイッターなどの検索結果から拾いあげた声などを取りあげつつ、「かつて数学や物理を志していたがどこかでコケた人びと」あるいは「何かの理由で他に道に進むことになったが知りたい気持ちや熱意はあるというような人びと」に響く本を作りたいと語る。そして、そのために、俺の文体というか俺の言葉づかいが必要だと言ってくれる。SATOさんが熱っぽく語るところによると、俺の本『「集合と位相」をなぜ学ぶのか』が好評である理由のひとつは俺の書く文章の言葉づかいにあるそうだ。俺は俺の書けることを俺の気の済むように書いただけなのだが、そのように言ってもらえるのはありがたいことだ。これからどんな本を作っていくべきか、あれこれ議論したが、途中からはビールも手伝って酔漢の放談みたいになっていた。

14時過ぎごろ、SATOさんと分かれて駒場の東大へ。数学会の会場につく。数学基礎論分科会のセッションもけっこうな人の入り。座れないこともないが、そうでなくても少ない席を占めて居眠りする羽目になりそうなので、休憩室へ移動。SATOさんと話したことを思い出してパソコンにメモを残す。

17時からのフチノさんの特別講演だけは、前から2列目に陣取ってきちんと聴いた。今年度はRIMSの集合論研究集会にも行かなかったから、ちゃんと集合論の話を聴くのは、かなり久し振りだ。詳細はともかく、大筋はわかったし、話は興味深く面白かった。その後は何人かの旧知の数学者と渋谷で飲み食いして、旗の台の宿へ着いたのは22時半ごろ。けっこうくたびれた。

やる気のないあひるやる気のないあひるやる気のないあひる

昨日買ったばかりのノートパソコン。キーボードの感触に慣れるまでに、けっこうストレスを感じる。前のユーザーの扱いが荒かったのか何なのか、トラックパッドの左クリックの感じがなにかおかしい。まあ、このあたりは慣れれば気にならなくなるだろう。しばらく我慢するほかない。画面が小さくて老眼にはつらい。解像度を落とすことを検討せねばならん。ハードディスクが遅い。いずれSSDに換装してやろう。メモリスロットに空きがないので、空きメモリを増やすには、RAMボード自体を交換せねばならん。まあ、これらをひととおり済ませれば、それなりに使えるパソコンになるだろう。

自宅のラズベリーパイのRaspbianに引き続き、このモバイルパソコンにも、CherryTreeをインストールしてみた。便利なソフトでしかもフリー(GPL)なのでMac版も欲しいところだ。


2018年3月17日(土)はれ

快晴。実に気分がいい。いつものように、午前中に温泉。昼食の後、今日は娘の学校の文化祭に行き、茶道部のお茶席で一服よばれて一旦帰宅してから、改めてサックスの練習にでかけた。

石手川公園の桜。木漏れ日のベンチとソプラノサックス。

石手川公園には早いものですでに満開に近い桜の木がある。青空、流れる水、桜の花。おかげで、とても気分よく練習ができた。実のある練習になったかどうかは別にしてだけど。1時間ほどの練習の後、久米のハードオフに行った。自分の望むような「物書きパソコン」としてE200HAを使うのはどうも難しい感じなので、次の手立てを考える。中古のLenovo Ideapad Flex 10 (製品番号59440894)を買う。これならCPUがCeleronだからLinuxとの相性はE200HAより多少よいだろう。起動してみるとOSがWindows 10にアップグレードされている。となると、このままWindowsマシンとして使うことも考えられる。しばらくはそれで試してみよう。さしあたり絶対に必要なTeX環境をインストールしなくては。TeX Live 2017のインストールを試みるが、これがなかなかうまくいかない。

和泉のおんまく寿司で夕食。倅がよく食う。


2018年3月16日(金)くもり

昨晩から雨。こういう日は物憂くて仕方がない。しかしそうも言ってられないから、ゆるゆると活動開始する。

ASUS VivoBook E200HAのLinux化の話。Rasberry Pi Desktopをインストールして表示をカスタマイズすると、とてもいい感じのデスクトップ環境になった。しかしどうも動作不安定で仕方がない。

せっせとカスタマイズしたE200HA上のRasberry Pi Desktop
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小型軽量で持ち運びは便利だし、Intel Atom x5というクアッドコアCPUを使っていて、GNU/Linux自体が身軽なOSであるうえ、ドライブがSSDだから、動きはキビキビしている。そうしたことすべてがいくら好ましくても、ああしばしばキーボードが使えなくなるようではどうしようもない。言語環境が英語で特別なインプットメソッドを何もインストールしていないLive CDで起動してもやっぱりキーボードが突然おかしくなるので、原因はGTK+のようなX11のツールキットか、カーネルか、あるいはハードウェア自体かもしれない。ともあれ、安心して文章が書けないのでは買ってきた意味がない。


2018年3月15日(木)くもり

ずいぶん暖い。花粉が多そうだ。歩数計カウント11,085歩。

やる気のないあひるやる気のないあひるやる気のないあひる

あいかわらずVivoBook E200HA上のLinuxに四苦八苦している。これまで、キーボード周りのトラブルはLeafPadでuim-skkを介して入力しているときに発生していた。だからテキストエディタを替えるなり、入力メソッドを替えるなりすれば、問題は回避できる可能性が高い。とはいえ、viとSKKの組みあわせはあまりよくない。ついつい改行してしまうからだ。だからといってGNU nanoを標準のエディタとして使うというのも貧困な感じがする。安定したテキストエディタというと、あとはEmacsくらいしかないのだろうか。Debianパッケージのeditorセクションに含まれるソフトウェア中から、良さそうなのをいろいろ試してみた。

tea: 日本語入力を使おうとしたらハング。2回目以降まともに起動しない。削除。
editra: これも日本語入力メソッドがマトモに動かない。削除。
jedit: ツールバーのボタンが小さすぎて目に悪いなこれは。しかしまあ、使えそうだし、ひとまず残しておく。Javaベースで他とは感じが違う。
kate: 追加インストールされる依存パッケージが多すぎてビビった。インストール断念。
medit: これだ!!

というわけで、LeafPadの代替品として当分は medit を使う。ただ、meditとLeadPadがどちらもGTK2.0ベースなのは少々気掛かりではある。

入力メソッドを変更するというのも検討すべきだな。と思ったら、SKKはuimだけでなくfcitxでも使えるようなので、さっそくそちらへ乗り換える。入力メソッドのバックエンドは正直なところどれでもいいが、フロントエンドはSKKにいちばん馴染んでいるからね。

とかなんとか言っている最中、端末エミュレータを使っているときに、またキーボードがウンともスンとも言わなくなった。これじゃ真面目な業務に使えないってば。ネットなどで情報を集めてみればみるほど、このネットブックのようなCherryTrailとか妻に譲ったタブレットPCのようなBayTrailといったチップセットを搭載したPCでLinuxを動作させるのは現在のところ茨の道というべきものであるらしい。しかしいずれにせよ久々にLinuxをいじって楽しんでいることは確かだ。デスクトップをいろいろカスタマイズしたり、入力メソッドまわりで工夫したようなことは、自宅にある Raspberry Pi 3 のシステムにも適用して、使いやすく統一された環境を作ろうと思っている。


2018年3月14日(水)はれ

朝、皆で結果を確認して、今年度の「この時期ならではの業務」は完了。

増刷に備えて、第1刷発売以後に指摘された修正事項をまとめて版元へ送る。すでに読者から何箇所かの誤記と数学上の思い違いの指摘をもらっているのだ。早い時期に修正の機会がもらえてありがたい。

VivoBook E200HAのDebianはどうにも不安定。LeafPadとuim-skkの組み合わせでしばしばキーボードが言うことを聞かなくなる。これでは、シリアスな業務に使うわけにいかない。エディタと入力メソッドの組み合わせを変えれば回避できるかもしれないので、もう少し試してみる。

朝は車。帰りは徒歩。歩数計カウント9,514歩。


2018年3月13日(火)はれ

昨日の続きでこの時期ならではの仕事。午後のまだ早いうちに一段落。明日午前中に最終チェック。

夕方、版元から拙著『「集合と位相」をなぜ学ぶのか』が増刷との知らせが届いた。初版第1刷の発行も嬉しいが、増刷は自分の書いたものが本当に受け入れられていると実感できるからね。しかしそれにしても、自分の書いた本が、発売から1週間で増刷なんて。編集SATOさんの企画のおかげである。ありがたいことだ。驚きと喜びで興奮状態のままハードオフに行き、ASUSのネットブックを買う。VivoBook E200HA。薄くて軽い。iPadを入れていたケースにぴったり収まる。いずれ新しいMacBookを入手しようとは思っているが、それを待たずに、物書き仕事に使えるパソコンが必要だ。

歩数計カウント14,656歩。


2018年3月12日(月)はれ

妻のいない朝。倅と一緒に早い電車で出かける。きょうも快晴である。きょうから水曜日まで、また「この時期ならではの仕事」がある。夕方までそれなりに作業をしてから、ピアノのレッスンに向かう。

音楽教室に早くつきすぎても、居場所がなくて困るので、適当に街をぶらぶら歩いて時間を潰すのだが、きょうは時間とお金が乏しくて昼飯を軽くしすぎたせいで、とにかく腹が減っていて、こりゃとてもピアノどころじゃないなと思ったので、レッスン10分前にファミマでパンとお茶を買って食う。それでも最初の10分はやっぱりピアノどころじゃなかった。きょうのレッスンでは、ブルグミュラー18の練習曲の第11曲「セレナード」が通った。次の第12曲「森での目覚め」は、俺には少し難しいが弾ければ楽しそうな曲である。レッスン前にパンとお茶を買って203円使ったので、そのかわりにレッスン後のコーヒーを我慢する。このさい電車代もケチることにして、徒歩で帰宅。歩数計カウント13,956歩。

雑誌『数学セミナー』2018年4月号<br>青っぽい表紙<br>特集は「なぜ数学を学ぶのか」

家に戻ると、連載記事の最初の掲載誌(『数学セミナー』2018年4月号)が届いていた。最初なので様子がわからなくて字数を気にしながら書いたが、どうやら4ページには多すぎ5ページには少なすぎる中途半端な文字数だったらしく、誌面がなんだかゆるゆるだ。もちろん事前に編集さんと打合せしながら書いているのだが、数式や図が多い数学の文章はなかなか「ページ数」「文字数」だけで分量を測れない。組版してみないとわからないところがある。まあ、4月号と5月号で感じが掴めれば、それ以降は大丈夫だと思う。


2018年3月11日(日)はれ

昨日に劣らぬ快晴である。昨日できなかった洗濯をする。昼食のスパゲティを作る。ソースは出来合いのミートソースと和風カルボナーラを1人前づつ使い、俺と娘の皿にそれぞれを半分ずつ盛る。午後、娘のリクエストにより少し散歩に出かける。フジグラン松山、宮西のブックオフ、エディオンというよくあるコースだ。だがお金がないから何も買わず、ドラッグストア・コスモスでおやつを買って帰宅。「笑点」の時間まで、リビングで少しだけサックスを吹く。夕方暗くなったころ、ベランダの洗濯ものを取りこんでいたら、倅が帰ってきた。妻は明日山口県内で仕事があるため、もう一泊する。夕食はありあわせの材料で適当に作った。

歩数計カウント10,262歩。


2018年3月10日(土)はれ

昨日の日記に書いたようなわけで、昨晩寝る前にRaspbianにtexlive-fullパッケージのインストールを仕掛けておいた。展開すると1.3ギガバイトほどになる大きなパッケージだが、朝にはインストールは完了していた。これでこのラズパイでもTeXの文書が作れるわけだが、肝心の文書の中身がないのでは仕方がない。そいつはネットでダウンロードというわけにいかない。仕方がないから勉強する。

朝から妻が仕事と実家の手伝いのために船で柳井へ渡る。セガレはついて行き、じいちゃんの家で一泊して、明日一人で帰ってくるつもりだそうだ。

快晴である。空には文字どおり雲ひとつない。午前中、いつもの温泉にいく。お天道さまの光の差し込む風呂というものは、なんともいえず、気持のよいものである。昼食にはいつものラーメンを作るが、スープを醤油味にして豆板醤を入れず、温泉に行く道のファミマでTポイントを使って買ったチャーシューを入れて、ネギチャーシュー麺にした。これは美味かった。珍しく娘が替え玉を所望したほどだ。

2杯のネギチャーシューメンの写真

午後、ソプラノサックスを持って出かけ、堀之内公園で少し練習。天気がいいから気分はいいが、まだ風が寒い。40分ほど吹いてジュンク堂書店に行ってみる。拙著『「集合と位相」をなぜ学ぶのか』は2冊置いてあった、隣にアティヤ&マクドナルド『可換代数入門』(共立出版)があったのは、お前は代数をろくに知らないんだからこれで勉強しろ、との、誰かからの無言のアドバイスかもしれない。

歩数計カウント12,619歩。


2018年3月9日(金)はれ

午前中、電車賃をケチって歩いて県立図書館へ。先日借りた本の返却期限は来週なのだが、来週は少し用が立て込んでいるので、時間に余裕のある今週のうちにと思ったのだ。予期したとおり、先日借りた5冊とも、ほとんど読めなかった。今回借りた本もどうなるかわからないので、いまは語るまい。

午後、510くんがあいさつに来た。510くんは4月からガマの油大学に移るのだ。餞別に著書をプレゼントしようと思ったが自分で買いたいと言う。それならそれでいいが、何か他の蔵書をあげればよかった。まあ、俺の手元にある古い本などはもらっても迷惑かもしれんが。

Beagle BoneとかTinker Boardとか面白そうだが、あまりいろいろ手を広げてもいけないので、現有のRaspberry Pi 3で何ができるか考えてみる。

夜、いつものように歩いて帰ったが、ずいぶん寒かった。歩数計カウント14,293歩。


2018年3月8日(木)あめ

ハルバイセンのテキスト (Lorenz J. Halbeisen “Combinatorial Set Theory with Gentle Introduction to Forcing,” Springer, 2012) の強制法の解説の手際のよさに関心する。昼過ぎに会議に出る。引き続き強制関係の定義をどう書くか考える。多聞天さまに著書へのサインを求められて照れる。ねげろんが質問に来たので答えると言うよりディスカッションする。そうするうちに夜になる。帰り道は霧雨。月形半平太を気取って「濡れて参ろう」をやったらけっこう濡れネズミになった。歩数計カウント9,338歩。

今度の講義では、強制関係の定義そのものはキューネンのものを踏襲するが、ブール値モデルのアイデアを借りて書き方を工夫しようと思っている。ブール値モデルの方法は一般論としては美しく見通しがよい。いっぽう、実際に強制法を使う場面で考えるいろいろな半順序集合について、ブール代数にまで話を持っていくケースは多くない。それを思うと、半順序集合から出発する定式化で、ブール値の理論との対応はこうするんですよ、と方向を示唆するアプローチというのにも、意味があるように思う。


2018年3月7日(水)はれ

強制関係の定義を書かねばならない。キューネン流の定義を書くのはたやすいが、強制法のいろいろの定義は決して「なんだか知らんがこう定義すればうまくいく」というものではないので、そのあたりの仕組みをわかってもらうために(あるいは自分が納得するために)解説を加えようと思うと、今度はたちまち理解の浅さが露呈してしまう。

午後はTGSAセミナー。今回は神奈川大の酒井先生と早稲田の小山先生の豪華2本立て。酒井先生のメンガー位相空間の話は面白かったが、不勉強な俺には小山先生のホモトピー論はさっぱりで、なんだか申し訳ない。懇親会は例によってアミティエ。今夜のメインはブイヤベース。鯛が丸ごと一匹入っていて美味しかったが、魚の出汁が効いていて、ちょっと和風の味だった。

歩数計カウント10,643歩。


2018年3月6日(火)はれ

レジュメ作り。コーエンの半順序が可算鎖条件をみたすことの証明を、デルタ補題の証明を含めて書き、それから名前とジェネリック拡大のことを書いた。大幅な進捗はないものの、調子は出てきた気がする。途中にO下さんとの議論の時間をはさみつつ、朝の10時半から夜の20時まで、こればっかりやっていたので、さすがに少し疲れた。

考えてみれば往復とも徒歩で通勤するのは久しぶりかもしれない。天気はよかったが、仕事部屋で一日中暖房を使わずに過ごしたこともあって、夜には少し寒くなった。休肝日。歩数計カウント11,367歩。


2018年3月5日(月)あめ

雨が降ったり止んだり。時々は強烈な降りようになる。集合論のレジュメ作り開始。まずは強制法のところを書く。そのまま連続体仮説の独立性証明まで書いてしまおう。それから前に戻って必要なことを書くのだ。あまり時間がないので勢いをつけて進まねばならん。

ねげろんが大分に旅行に行ったお土産とて、マグロの時雨煮的なものと焼酎をくれたので、お返しに著書を差し上げた。いまこちらから提供できるものなんて、これしかないからな。

夕方には雨はほとんど止んでいた。昨日あまり天気がよく春めいていたので、その流れで今朝も軽装で出てきたが、雨のおかげで少々寒くなった。月曜日のお約束、ピアノのレッスンに行く。新しい曲を始めることにしたが、曲名はまだ内緒。レッスン後はドトールコーヒーに行かずに電車で帰宅。


2018年3月4日(日)はれ

とても気持ちのよい晴天。遅めの朝食のあと、洗濯を済ませる。昼過ぎにアルトサックスとソプラノサックスを持って石手川公園に行って、1時間ちょっと練習。管楽器はピアノと比較してもずっとストレス解消にいい。ただし、この時期の外出の当然の報いとして、帰宅後少々目がかゆくなった。

石手川公園に持っていったソプラノサックスとアルトサックス

夜、20時過ぎに妻子が帰宅。いつものようにラーメンを作ってやる。今回は豆板醤入れすぎにもならず美味しくできた。

歩数計カウント12,563歩。


2018年3月3日(土)くもり

先日、職場のウェブサーバ機のDebianをDebian 8 “jessie”からDebian 9 “stretch”にアップグレードした。オンラインの管理者マニュアルを読んでからやったら、時間こそかかったものの、少しも難しくなかった。Raspberry PiのOSであるRaspbianもすでにstretchが主流になっているらしいので、昨晩から今朝にかけて、同じ要領でアップグレード作業をやってみた。これも難しくなかったが、とにかく時間がかかったのと、再起動後にフォント設定がおかしくなって日本語の文字がすべていわゆる《豆腐》になったのにだけは困った。GUIが使い物にならなくなるからね。一度ログアウトしてコマンドラインで再ログインし、LANG=Cに設定してからGUIを起動しなおすと、英語モードになる。その状態で日本語のIPAexフォントを再インストールしてから再起動したら、日本語が元通り正しく表示できるようになった。

こういうことがあるから、コマンドラインUIでRaspbianが起動するように設定しておいた方がいいのかもしれない。GUIを起動したければ、startxすりゃいいだけなんだから。

ついでに、Raspbianにmono-mcsパッケージをインストールして、ここでもC#がコンパイルできるようにした。使っているAPIにもよるけど、コンソールアプリケーションだったら、C#プログラムをコンパイルしたexeファイルがWindowsだけでなくMonoのインストールされたDebianやmacOSでも実行できるのが面白い。このあたり、Javaとよく似ている。

昼メシを待たずに、娘もおばあちゃんの家に行ってしまった。俺は昼食後にいつもの温泉へ行った。きょうは意外と期待したほど天気がよくならない。15時頃、温泉からの帰り道では、いまにも雨が降り出しそうだった。帰宅したら、ポメラDM200のサードパーティー製のケースが届いていた。これまでは、買ったときに包んであった不織布の袋に入れて運んでいたのだが、これでもうちょっとだけヨソイキの格好で持ち運べる。

この数日のうちにDebianマシンをいくつか触って思ったのだが、このポメラをLinuxマシンの端末として使えたら面白いだろう。ポメラ自体をDebian化するハックについての情報はネット上にあるので、不可能でないはずだ。だけど、ポメラはあくまでテキスト入力用のツールとして導入したのだから、そちらで使い切るくらいでなくては。いずれ物書き稼業が軌道に乗って、軽くて快適で強力な新MacBook Proのひとつも入手できた暁には、ポメラの現在の任を解いてそういう楽しい再利用を考えることにしよう。


2018年3月2日(金)はれ

新年度の卒研ゼミ生はnCoくん1人。9月まではA7くんと2人態勢。後期はA7くんに代わってまた1人くらい来るかもしれないが未定。A7くんは引き続き板井昌典さんの『情報理論のための数理論理学』(共立出版)を読み、nCoくんはキューネン『集合論』の藤田訳(日本評論社)を読む。さしあたり最初から始めて第II章までを目標に進めよう。

妻がきょう周防大島の仕事に出かけて、週末は実家の手伝いに行くという。倅は夜の船で柳井へ渡るというので、三津の港まで連れていった。夕方、そろそろいい時刻だから帰ろうかなというピンポイントな時刻に仕事の用件が入って職場を出るのが遅くなり、仕方なしに家から港まではタクシーを使ったが、まあ慌てる必要はあまりなかった。三津のラムーでお惣菜とお酒を買って電車で帰宅。歩数計カウント9,984歩。


2018年3月1日(木)はれ

昨晩は春一番が猛烈に吹き荒れて、風の音で目が覚めるくらいだった。嵐とともにやってきた弥生三月である。

毎年この時期恒例のあの業務が午前中に無事終了。

新しい本と古い弁当箱

新しい著書『「集合と位相」をなぜ学ぶのか―数学の基礎として根づくまでの歴史』の見本がようやく届いた。ありがたいことである。本になったのを見てようやく、書けてよかったなという気持ちが湧いてきた。見てみると、装丁や組版から、まごうかたない技術評論社の本らしさが立ち昇ってくる。面白いもんだ。内容は著者のものだが、どうやら書肆の遺伝子のようなものも、本は承けつぐらしい。

版元から何人かに直接送ってもらっているのを別にすれば、献本第1号は卒研ゼミ生10kくんだった。参考書として貸し出していたバナッハ=タルスキの定理に関連した本3冊(志賀浩二『無限からの光芒』砂田利一『バナッハ・タルスキーのパラドックス』レナード・M・ワプナー『バナッハ=タルスキの逆説』)を返しにきてくれたのだが、3冊のうち2冊に不注意で水をこぼしてしまったからといって、新たに買い直して持ってきたという。それはかえって申しわけないので、届いたばかりの新著を贈呈した次第。

本の話題をもう一つ、Nik Weaverの “Forcing for Mathematicians”を人に譲ることにした。この本は数学図書室に蔵書があるし、一度は隅から隅まで読んでいるし、集合論プロパーの人間が死蔵しておくより、たとえば作用素環論の研究をしている若い人に、後半の応用の部分を見てもらうほうがいい。強制法のテキストとしてはあまりよい本ではないのだが、それについてはキューネン『集合論』もあるし、近々俺が数学カフェでレクチャーすることになっていて、それなりに情報源はある。というわけでコンビニでレターパックを買って発送。

夕方から、iPhoneの機種変更に行った。これまでのiPhone SEからiPhone Xに替えた。容量も256GBにして余裕があるし、画面も少し大きくなって、横長にして使えば論文などのPDF文書を読むのにも、どうにか使えそうだ。

iPhone Xになって何が一番の違いかというと、ホームボタンがなくなったことだ。指紋認証もなくなったので、代わりにFace IDといって、顔を認識してロック解除する機能がついた。スリープ解除して下から上へスワイプすればホーム画面に到達できて、まるでロックがかかっていないような印象を受けるが、他の人が同じ操作をすると、パスコード入力画面が出る。技術の進歩というのは大変なもんだ。

サイズが少し大きくなって、いままでのiPhone SEと同じケースは使えないので、専用のケースを買う。こちらはこれまでにチマチマと貯めた au Wallet のプリペイドで買うことにした。

というわけでまあ、無事に本も出たので、安心して次のステップに進むことにしよう。さしあたり、連載の記事と講演の資料を仕上げなくては。